矢野監督、キャンプ総括90点!先発陣の若手投手底上げで満点開幕へ

 「阪神春季キャンプ」(27日、宜野座)

 阪神は27日、沖縄県宜野座村での春季キャンプを打ち上げた。就任1年目の矢野燿大監督(50)は総括で「90点」と振り返った。二遊間や中堅での競争を評価した一方、ローテ4番手以降を担う若手投手の育成が進まなかったことがマイナス10点の要因と説明。3月中のオープン戦で2軍キャンプに参加していた秋山、高橋遥らを試し、「100点」での開幕を目指す。

 最終日も活気にあふれていた。今キャンプを象徴するように、威勢のいい声が宜野座に響き渡る。矢野監督は27日間のサバイバルを通し、選手から強い意志を感じ取った。

 「90点ぐらいかな。競争をテーマにやってきたけど、特に野手は高いレベルで競争してくれたというところでは、いい悩みがたくさん増えて充実したキャンプになった」

 野手ではハイレベルな競争が繰り広げられた。遊撃は鳥谷と北條、二塁は上本と糸原。ベテランと若手が争う構図に、ドラフト3位・木浪(ホンダ)まで加わった。センターは江越、中谷、高山らがアピールし、ドラフト1位・近本(大阪ガス)も存在感を示した。

 投手陣では開幕投手を争うメッセンジャー、西、ガルシアは順調。守護神奪回を目指す藤川にも不安はない。ただ…開幕ローテに入ってきてほしい若手投手は思うような結果を残せなかった。

 復活を期す藤浪は試行錯誤を続け、望月、才木、浜地らは実戦で打ち込まれた。先発ローテ4人目以降を任せられるだけのインパクトをキャンプで残した投手はいなかった。

 キャンプの自己採点で、満点からマイナス10点となった理由がここにある。「若いピッチャーがもっと出てくるかなという楽しみがあった。期待通りにいくことはないんだろうけど、いい意味で課題が見つかった。奪い取っていってもらわないと」。今後のオープン戦では、2軍で順調な秋山、高橋遥らを試す方針。開幕までにローテが固まれば、残り10点は補える。

 1月31日のキャンプイン前日、全体ミーティングで方針を伝えた。「バチバチのライバル関係で」。レギュラー最有力はレフト・福留、ライト・糸井だけでスタート。早出練習などは各自にメニューを任せ、選手はライバルを意識し合った。

 「すごく楽しみな気持ちで来たけど、キャンプを終えてますます楽しみな部分が増えた」。開幕1軍へ向けてハイレベルな争いは続く。矢野阪神の行く末を暗示するように、春季キャンプは青空の下、幕を閉じた。

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