阪神のオーナー交代内定会見が１６日、大阪市内の阪神電鉄本社で行われ、１２月１日付で坂井信也オーナー（７０）から藤原崇起次期オーナー（６６）へ交代することが発表された。会見で藤原次期オーナーは勝利至上主義を採っていく方針を示し、猛虎を「野武士集団」へ変えていくと明言。矢野新監督やフロント陣の意見を聞いた上で、勝つことを前提にチーム改革へ乗り出していく。オーナー代行は阪神電鉄の秦雅夫社長（６１）が務める。

　坂井オーナーの退任あいさつは“謝罪”から始まった。「結果的に優勝できず、今シーズンは１７年ぶりの最下位ということで、ファンの皆さま、チーム関係者の方々に改めて深くおわびを申し上げたいと思います」と壇上で頭を下げた。

　０８年のシーズン途中から就任したが、優勝の味をかみしめることはできなかった。その間、選手、指導者でチームに貢献した矢野新監督が来季から虎のかじ取りを担う。「内から外から見てきた矢野新監督に、この思いを託していきたいと思います」と陰ながら応援する方針だ。

　藤原新オーナーについては「私は考える守りの人間ですが、彼は攻めの人間。新しいタイガースを引っ張っていってもらえると思う」と期待を寄せた。