金本監督に「また戻って来て」ファンから惜別の応援歌

 試合を終え、レフトスタンドのファンにあいさつする金本監督(右端)ら阪神ナイン(撮影・山口登)
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 「中日2-3阪神」(13日、ナゴヤドーム)

 今季最終戦は別れを惜しむかのように、延長戦に突入した。終盤に粘りを見せ、延長十一回に中谷が左前に決勝打を放った。最終戦を白星で飾り、2018年シーズンの全日程が終了した。62勝79敗2分け、借金17の最下位で幕を閉じた。

 この回、1死から打席に立った植田が中前打で出塁。続く大山は空振り三振に倒れたが、その間に二盗を成功させた。続く中谷が詰まりながらの左前に落とし、植田が二塁から一気に勝ち越しのホームを踏んだ。植田、中谷と、金本監督に期待され続けた2人が、金本監督の退任に花を添えた。

 先発は竹安。プロ3度目の登板で得た初先発のマウンドだったが、初回、荒木に右前打を浴びると、1死を挟んで大島に中前適時打を浴び、1点の先制を許した。続く二回、阪神は4番・大山の中前打から、板山の中前適時打で同点に追い付く。

 竹安は五回に高橋に右中間を破られ、勝ち越しを許したが5回5安打2失点と好投。試合を作った。

 「初回と5回のタイムリーはどちらもカウント負けしてしまい、甘く入った球を打たれてしまいました。(プロ初先発は)やはり緊張しましたし、立ち上がりは球が上ずってしまいましたが、投げながら少しずつ修正することはできました。最終戦で先発させていただいたこの経験を、しっかり来季に生かしていきたいです」

 先発した右腕に、得点の起点となった大山、板山。今季限りで辞任する金本監督がドラフトで獲得した3人も、最終戦で感謝の思いを結果で示した。

 ベンチの金本監督は、時折笑顔を見せながら、終始柔和な表情で最後の指揮を執った。今季限りで引退する中日・荒木の打席で、中日からFAで獲得した高橋を送り出す。また、同じく引退する岩瀬がマウンドに立つと、福留を打席に送るなど、粋な采配を見せた。

 メンバー表交換時や交代を告げる際、グラウンドに姿を見せると、敵地ファンからも「お疲れさま」、「また戻ってきて」など、温かい声援も飛んだ。試合後は左翼席にあいさつする指揮官に、現役時代の応援歌も流された。

 在任3年間で429試合を戦い、204勝216敗、9分けの成績。4位、2位、6位だった。

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