糸井、左肩重傷 今季中の復帰絶望的…金本監督「無理でしょうね」
阪神の糸井嘉男外野手(37)が29日、「左肩腱板(けんばん)の部分損傷」で出場選手登録を抹消された。21日の広島戦(マツダ)の守備で、ダイビングキャッチを試みた際に負傷。以降も痛みを抱えながら出場を続けたが、この日朝、名古屋市内の病院で精密検査を受けて、損傷が判明した。最短での復帰は9日以降。チームがCSに進出した場合も含め、今季中の復帰は絶望的だ。
下位に沈むチームをまた、深刻なアクシデントが襲った。この日試合前、到着したチームバスに糸井の姿がなかった。練習中には、出場選手登録抹消が公示され、その後に球団広報が故障を発表。同日朝、名古屋市内の病院で精密検査を受け「左肩腱板の部分損傷」と診断された。結果は重傷だった。
発端は今月21日の広島戦。八回、新井の低いライナー性の打球に対し、捨て身のダイビングで捕球を試みたが、わずかにグラブの下を抜けて適時三塁打となった。この際、左肩を痛めたとみられ、治療しながら回復を待ったが、痛みが引かず苦渋の決断となった。
前夜28日の中日戦では5打数無安打。痛みで本来のスイングから陰りが見え、負傷後4試合で16打数3安打、打率・188、打点0と調子を落としていた。診察後にチームを離れて帰阪。今後については様子をみることになるが、抹消で最短での復帰は10月9日だ。
診断結果を踏まえても、決して見通しは明るくない。金本監督も窮状を否定しなかった。「時間がかかるみたいです、やっぱり。損傷があるので」。その上で今季中の復帰についても「無理でしょうね。2週間ぐらい安静にしないと、と言っていたので」とし、今季中の復帰は絶望的な状況になった。
チームは9月に入って負傷者が続出。原口、北條に続き藤川も離脱。シーズン最終盤にきて相次いでいる。糸井はここまで119試合の出場で打率・308、16本塁打、68打点。打率、本塁打、22盗塁はいずれもチームトップの数字を誇る。逆転CSに望みをつなぐ中、4番不在の及ぼす影響は計り知れない。