北條離脱危機、左肩負傷 CSヤバイ2位と5・5差…最下位と1差

 「阪神0-4ヤクルト」(14日、甲子園球場)

 金本阪神に危機が訪れた。ヤクルト戦の四回に北條史也内野手(24)が打球に飛び込んだ際、左肩を痛めて途中交代。亜脱臼のような症状が出ており、戦線離脱が濃厚となった。今季最少タイの2安打で2位・ヤクルトに5連敗を喫して、借金は今季最多タイの9。CS本拠地開催権どころか、CS進出も危険信号だ。

 八回裏の攻撃が無得点に終わると、内野席のファンが通路へ足を向け始めた。降りしきる冷たい雨に加え、九回の攻防を見るにはあまりにもつらい試合展開-。福留を欠き、絶好調の北條が負傷交代する中、二塁すら踏めず今季11度目の完封負け。漂う秋風にCS本拠地開催権を得る2位の座すら、かすんで見えてくる。

 序盤から右打者が原の持ち味でもあるシュートに苦しめられた。「課題でしょう、インサイドは。なかなか難しいですから」と金本監督が語ったように、徹底的に攻められて残像を植え付けられた。五回の攻撃開始前に円陣を組み、攻略への手段を練ったが、相手バッテリーはスライダーを主体に外角中心の配球へシフトチェンジ。これに各打者が対応することができず、今季最少タイの2安打と凡打の山を築いた。

 さらに四回の守備では三遊間への打球に飛びついた北條が、捕球時に左肩を痛めた。送球体勢に入ろうとしたが起き上がれず。あおむけになって痛む患部を右手で押さえながら、担架で運ばれた。試合中、自力で歩きながらも、左腕をつった形でロッカーへと引き揚げた。

 亜脱臼のような症状が出ているだけでなく、箇所が箇所だけに今後が危ぶまれる。片岡ヘッド兼打撃コーチは出場選手登録を抹消するか否かについては、状態を見て15日に判断する方針を語った。開幕1軍こそ逃したが、6月下旬から安定した打撃で打率・322をマークして遊撃を固定できていたが、離脱が濃厚となるだけに、上位進出を目指す虎にとって大きなダメージとなる。

 金本監督は「若い選手が多いんだから、若さを出してほしい。狙ったボールをきっちりスイングするとか。何か結果を恐れているようにも感じる」と若手の奮起を促した。立て直しに向けても「気持ち?そこでしょう。何をするにもそこですから。福留を欠いて打線は迫力不足なんですけど、そこを若い選手が何とか。結果を恐れず強い気持ちを持ってやってほしい」と力を込める。

 これでヤクルト戦は5連敗。この日、NPBから1試合平均の観客動員数が発表され、阪神は12球団トップながら前年比2・1%減という数字が出た。最短で16日にも優勝の可能性が消滅する中、とにかく勝つ虎が見たい-。ファンの願いはただ一つ、そこに尽きる。

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