中谷「何とか返してやろうと」勝利呼ぶ執念の同点打

 9回、生還し、阪神・桑原謙太朗(左)と抱き合う中谷将大(中央)
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 「交流戦、楽天1-2阪神」(16日、楽天生命パーク宮城)

 阪神・中谷将大外野手が、値千金の一打で勝利を引きよせた。

 1点を追う九回、1死二塁。伊藤隼が四球を選び、鳥谷が犠打で作った絶好機だった。「(先発の)岩貞さんがずっと頑張っていた。自分もバントミスをしていた。なんとか返してやろうと」。難敵・則本に食らいついてきた各選手への思いを、無駄にするわけにはいかなかった。

 1ボール2ストライクと追い込まれたが、5球目を振り抜いた。「いいピッチャー。何も考えず、食らいついていこうと」。打球は中堅手・田中の頭上を越える同点の適時二塁打。執念で、試合の流れを一変させた。

 押せ押せムードの状況で代打・原口も左前打でつなぎ、1死一、三塁と好機拡大。さらに代打・高山が決勝の左前打を放った。

 勝負強さを発揮した中谷は「去年、チャンスで打てなかった。チャンスで返すということで、今の所は貢献できているんじゃないかと思います」。勝利に貢献し、充実の表情を浮かべた。

 ヒーローインタビューでは「今日は高山じゃないかと思うんですけど…」と控え目だったが、敵地に足を運んだ虎党は大歓声。25歳の若虎は「どこに行っても阪神ファンの声援は温かい。ヤジもあるんですが、温かいヤジのおかげで僕たちも頑張れています」と、感謝した。

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