糸井 ロサに続いたスカッと連弾 7号&猛打賞
「阪神8-3ヤクルト」(22日、倉敷マスカットスタジアム)
阪神・糸井がホームに生還するのを待って、ロサリオがベンチから飛び出してきた。2人で高くジャンプし、右腕を交える喜びの儀式。今季最多タイの1イニング5得点。大量8得点での勝利を導いたのは、今季チーム初となる2者連続のアーチだ。超人が助っ人のお目覚め一発に続いた。
「ロサリオのホームランを『いいなぁ!』と思いながら見ていました。いい結果になってよかったです」
まだ興奮冷めぬ倉敷のファンに向け、さらなる驚きを届けたのは糸井だ。三回。1ボールから2球目。外寄り128キロのカットボールを狙った。豪快にフルスイングした打球は、低い弾道で右翼席に一直線。そのままフェンスを越えた。8日の巨人戦以来、11試合ぶりの7号。二回に右前打を放つと、七回には中堅フェンス直撃の二塁打。今季4度目の猛打賞だ。
20年ぶりの12戦連続1桁安打と、状態の上がらなかった打線。チーム規定打席到達者の中、唯一打率3割をキープしてきた。20日の中日戦から5番で出場。期待は十分に感じていた。この日はチームバスより一足先に出発。特打を志願し、全体練習前にロングティーで汗を流した。「勝ててよかった」。重責を果たし、笑みがこぼれた。
ロサリオとは練習中から、頻繁にじゃれ合う間柄。ティー打撃や練習法などを参考にし、互いに競い合ってきた。“RI砲”で導いた勝利。通算149本塁打で、節目の記録まであと1本だ。「再来年くらいですね!!」。助っ人と並んだお立ち台。超人節に倉敷のスタンドが沸きに沸いた。