糸井、超人ダッシュ 一挙5得点呼んだ3点目ホームイン

 「阪神7-5中日」(6日、甲子園球場)

 泥だらけになったユニホームが、小雨降る聖地で鮮やかに映えた。バットと足で奪った連勝。ハイタッチの列で阪神・糸井が笑みが浮かべた。苦しい戦いを制した者だけに許される儀式。ホッとする唯一の瞬間でもある。3安打2得点、2盗塁。足でもぎ取った勝利だ。

 ハイライトは六回だ。先頭で打席に立つと、左前打で出塁した。普段、行く手を阻まれる浜風に味方され、白球は左翼手を避けるように手前で落ちた。ロサリオの打席で1-2から4球目。果敢にスタートを切った。暴投が絡み、一気に三塁へ。さらに四球を挟むと、福留の打席だった。

 打球は二塁前で高く跳ねた。二塁手・堂上は本塁に送球したが、一足早く3点目のホームに滑り込んだ。“足攻”で奪った1点を皮切りに、この回一挙に5得点。終盤に4点を返されただけに、価値ある盗塁となった。「谷元のところが大きかったです。きょうは一番あれが助かった」。金本監督も勝敗を分けたポイントに挙げた。

 七回には左前打で出塁。この日2個目の盗塁を決めた。今季2度目の猛打賞で、4月28日からのゴールデンウイークだけで5盗塁。16年度のパ・リーグ盗塁王で、タイトル奪取を誓う36歳が量産態勢に入った。「ケツ痛、足痛い」。試合後は言葉少なだが、この期間、チーム全体でも15盗塁。ベテランに引っ張られるように、皆でグラウンドをかき回している。

 「走塁で広島との差を感じた。ここ一番での走塁を、しっかりと決めてくる。もっと攻めないといけない」

 移籍初年度の昨季、広島との差を走塁に感じた。「僕が決めます!!」と誓ったシーズン。有言実行の積極走塁でチームを勝利に導いた。前日5日はダメ押しの5号2ラン。糸井の大技小技で、5月に入ってチームも4勝1敗だ。週明けからは巨人、広島との6連戦。カギは3番打者が握る。

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