ハワイでの名球会野球教室に参加した阪神・鳥谷敬内野手（３６）が１４日（日本時間１５日）、来年３月３０日の巨人との開幕戦（東京ドーム）での「菅野撃ち」に照準を合わせた。まずは開幕戦に向けて、しっかりと準備を整えていく。

　「まだそこに立てるかどうかも分からないから。今はとにかくしっかり１年間戦える体を作って、まずは開幕戦に出られるようにしないといけない」

　まだ新年も迎えておらず、開幕戦も３カ月以上先のこと。そこまで気持ちの高ぶりはないが、開幕に向けて準備することは例年通り変わらない。すでに巨人は、今季の沢村賞投手・菅野の開幕投手が内定。ただ、相手が誰であっても、目の前の試合で勝利を目指すのは当然のことだ。

　「相手は誰もが認めるいい投手だし、しっかり準備したい」と鳥谷。今季、阪神としては菅野に対して４試合で１勝２敗、対戦防御率１・７４という結果だった。鳥谷自身は今季、菅野に１１打数２安打１打点で打率・１８２。通算では６０打数１５安打２打点で打率・２５０。好投手だけに攻略は難しいが、簡単に負けるつもりはない。

　今回の名球会のイベントには、同じく初参加の巨人・阿部がいる。ただ「（開幕戦の話に）なるわけないじゃん。オレと阿部さんが対戦するわけじゃないんだから（笑）。野球の話はしないよ。普通の話」と言う。勝負はまだ先のこと。今は球界のレジェンドと接する中で、得られるものを吸収していく。

　伝統の一戦で幕開けとなる１８年のシーズン。鳥谷は「開幕がすべてじゃないから」と話すが、チームとしては、優勝に向けて幸先よくスタートを切りたいのは当然のこと。そのためにも必要な「菅野撃ち」。静かに闘志を燃やし、その時までキバを研いでいく。