中谷 豪快7号3ランも空砲に…2試合ぶりスタメンでチームトップタイ
「交流戦、オリックス5-4阪神」(7日、京セラドーム大阪)
美しい放物線を描いた打球は、虎党が待つスタンドに飛び込んだ。阪神・中谷が四回に豪快な一発を放り込んだ。糸井と並び、チームトップとなる7号3ラン。成長著しい次代の大砲が輝きを放った。
「高めに浮いてきたボールをしっかり振り切ることができました。打った瞬間の感触も良かったですし、なにより追加点を取ることができて良かったです」
1点リードの四回だった。無死一、三塁の好機で迎えた中谷の第2打席。初球の真ん中直球を見逃した後の2球目。オリックス先発・東明の甘く入ったスライダーを強振した。打球は高々と舞い上がり、左翼席中段に着弾した。
5月27日・DeNA戦(甲子園)以来、9試合ぶりとなる一発。このアーチで4点差に広がり、一時はゲームの流れを大きく引き寄せた。片岡打撃コーチは「変化球をね。いい形で打ってくれた。中谷の長打力は魅力だから」と評価。首脳陣の2試合ぶりスタメン起用に最高の結果で応えた。
ナインがつないで、つないで回ってきた打席だった。無死から5番・原口が左中間二塁打でチャンスメーク。鳥谷も強烈な右前打で続いた。「チャンスの打席だったので、とにかくランナーをかえすことだけ考えて」。託されたバトンは落とさなかった。
外野の全てのポジションに加えて一塁と、中谷の守備位置は日によって変わる。試合を戦う上で調整は簡単ではないが、日々成長を続ける背番号60は前だけを向く。「別に影響はないです。どこでも与えられたポジションで勝ちにつなげられるように」。求めるものは結果のみだ。
チームが逆転負けを喫した中、持ち味である長打力を存分に見せつけた中谷。今後につながる一発となる。