糸井、乗り越えろ 自己ワースト24打席連続無安打に金本監督ゲキ

 「阪神0-1巨人」(23日、甲子園球場)

 期待の大きさがため息となって銀傘に跳ね返った。阪神・糸井嘉男外野手(35)が3度の得点機で凡退するなど、4打数無安打で自己ワーストを更新する24打席連続無安打。背番号7の不振につられるようにチームは今季2度目の完封負け。移籍後最大の苦しみを乗り越えろ-。

 期待が注がれる。祈りを込めた歓声が背番号「7」に送られる。相手はリベンジに燃えるエース・菅野。伝統の一戦で負の連鎖にストップをかければ劇的な展開となったが…。願いは届かず、ため息が甲子園を包む。3度巡ってきた好機を糸井は生かせず、チームも完封負け。それでも、金本監督は糸井を責めなかった。

 「得点圏での1点というか、そうですね。(糸井が3度の得点圏で)結果、点が入らなかったけど別に…。別にと言うとおかしいけど、そのうち上がってくると思うし」

 糸井への信頼は変わらない。ただ、結果的に1本出ていれば、という展開だった中、この日も糸井のバットから快音は響かなかった。初回は1死二塁から二ゴロに倒れ、三回も1死二、三塁で打席に入ったが左飛に。六回は先頭で二ゴロに倒れると、最後は先制された直後の七回だった。

 無死一、二塁から高山、上本が三振に倒れた中での打席。3球で追い込まれると、最後は菅野の高めの直球を打ちにいったところでバットが空を切る。悔やまれる空振り三振。これで24打席連続無安打となり、自己ワーストだった「23」を更新する結果となった。

 開幕からチームをけん引してきた活躍を思えば、本来の状態でないことは明らか。この日の練習中には、金本監督自ら糸井と話す場面もあった。指揮官は「それは別に、雑談」と話すにとどめたが、現状については「リズムとかタイミングというか、その辺がまだ合ってないような感じはしますね」と話す。ただ、糸井一人に責任を負わせることはない。

 試合後、糸井は報道陣の問いかけに無言だった。その心中を思いやるように、金本監督が口を開く。「何とかしようという気持ちは(糸井自身が)もちろん持ってるし。乗り越えていってほしいし、乗り越えてくれると思ってるし」。どういう内容でも1敗は1敗。戦い方を急に変えることはない。糸井への期待も変わらない。信じて次の打席へと送り出すだけだ。

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