「練習試合、阪神４－０ＯＢＣ高島」（２３日、鳴尾浜球場）

　自ら志願して先発マウンドに上がった。「自分は先発なので。土が削れていないところで投げたいし、こだわりは強い」。阪神のドラフト３位・才木（須磨翔風）がプロ入り後最長の３回を無失点。高卒ルーキーが力を示した。

　潜在能力は計り知れない。アマチュアが相手とはいえ、力でねじ伏せた。許した安打は２本だけ。最速１４９キロと勢いのある直球を軸に投球を展開。それでも右腕は「失点しなかったのは良かったですけど。全然ダメ。バランス、タイミングが悪く、下半身の力を伝えきれなかった」と冷静に自身を分析した。

　それでも掛布２軍監督は「まだ速くなるよ」と称賛。久保２軍投手チーフコーチも「練習から取り組む姿勢がいいし、プロ向きな性格」と評価する。成長段階で大器の片りんを見せている。

　両親、高校時代の恩師、友人らが駆けつけた一戦。「ありがたい。最高ですよ」と才木。聖地で力投する姿で恩返しを－。日々の鍛錬を怠らない。