糸井に事実上の“ラブコール” 阪神・四藤社長、FA市場「興味」

 阪神・四藤慶一郎球団社長(56)が3日、安芸キャンプを初めて訪問した。獲得に乗り出す方針を固めているオリックス・糸井嘉男外野手(35)が1日にFA権を行使する意向を表明した中、今季のFA市場に関して改めて言及。具体名こそ明かさなかったものの、公の場で市場参戦への興味を示した形だ。

 「(FA市場には)興味はありますよ。(具体名は)ノーコメント。状況を見ながらです。(現場の意向を聞いて方向性を決めるかと問われ)もちろん」

 まだFA宣言選手が公示されていないこともあり、四藤社長は具体名を避けた。それでも、市場参戦への興味はそのまま、糸井への「ラブコール」の表れでもある。1日は糸井のFA権行使の表明を受けて球団事務所で編成会議を行い、安芸にいた金本監督も糸井を「欲しい戦力」として球団幹部に伝えたことも判明している。

 また、4日には坂井オーナーが安芸キャンプの視察に訪れ、夜は金本監督らを交えた会食の予定。そこでは若手の育成状況などに加え、糸井に関する話題にも及ぶことが予想される。交渉解禁日の11日に交渉のテーブルを用意するなど、速攻アタックで熱意を示す方針は固まっており、それらの詳細を確認する場となりそうだ。

 京都出身の糸井は、地元への愛着があるため、関西を出る選択肢がないという。そのため阪神と、残留を熱望するオリックスとの一騎打ちと見られる争い。一丸となって、獲得に動いていく。

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