金本監督の“秘蔵っ子”糸原健斗 大学後輩の高山らとプロ競演を熱望

 「プロ野球ドラフト会議」(20日、グランドプリンスホテル新高輪)

 阪神がドラフト指名候補に挙げているJX-ENEOS・糸原健斗内野手(23)が19日、「同じ舞台に立てればうれしい」と明大の後輩でもある高山や坂本とのプロでの“競演”を熱望した。天性の筋力と非凡な打撃センスに金本監督も一目を置いている逸材が、プロの世界へ思いをはせた。

 ガッチリとした体形には恵まれた筋力と大きな可能性がうかがえる。金本監督がひそかに温めていた“金の卵”。「ドキドキです」。ドラフトを前日に控えたこの日、川崎市の同社グラウンドで取材に応じた糸原が、緊張気味ながら“後輩コンビ”との競演に思いを強くした。

 意識せずにはいられない。「あいつらは一緒にやっていた後輩。試合に出ていましたし、刺激になっています」。新人ながら高山と坂本が聖地でプレーする姿を寮のテレビで見てきた。「特に高山はものすごく活躍して」。プロの世界で躍動する後輩たちが自身の発奮材料でもあった。

 島根・開星高時代は甲子園に春夏通じて3度出場。1年時の秋季中国大会では9打席連続安打をマークするなど大暴れした。明大進学後も力強い打撃で4番に座ってチームをけん引。13年の春秋には三塁手でベストナインにも輝いた。

 非凡な打撃力に金本監督が注目し、高山と坂本から情報収集。糸原の能力の高さを確認していた。この日はパナソニックとのオープン戦に「3番・遊撃」で出場。4打数無安打だったが、二塁への強烈なライナーを放つなど、いずれの打席でも高いセンスを感じさせた。

 猛虎入団が実現し、自慢の打棒を発揮できれば当然、内野のレギュラー争いに食い込んでくることになる。ドラフトでは下位指名が予想される糸原。猛虎の将が一目を置く素材が運命の瞬間を待つ。

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