金本監督 ゲキ実らず…異例開始13分で円陣 初回に上本&鳥谷連続三振で怒カン

 「巨人3-1阪神」(6日、東京ドーム)

 ネジを巻く…もはやそんな表現はあてはまらない。試合開始13分、阪神・金本監督の怒りは沸点に達した。二回の攻撃前、選手をベンチ前に集め、怒気を隠すことなく猛ゲキを飛ばした。

 「最初から、1打席目から、九回2死満塁くらいの気持ちでいけよ。そうすれば、ああいう三振は起きないだろう。しっかり相手に向かっていけ」

 プレーボール間もない攻撃が淡泊に映り、堪忍袋の緒が切れた。立ち上がりの田口に対し、先頭打者の上本は3球三振を喫したが、その内容に戦闘意欲を感じ取れなかった。選手会長は初球、2球目と130キロ台の直球を見逃し追い込まれると、最後は内角の変化球に空を切った。続く鳥谷もカウント2-2から139キロのボール球に手を出し三振。ヨーイドンで消沈したムードをたたき起こそうと痛烈にムチを入れた。

 「初回の三振を見たら分かるでしょ。終盤になってやっと点を取るというパターンが多いから…」

 前カードは名古屋で負け越し、巨人にも連敗を喫した。試合後、4分20秒の会見は終始冷静を装ったが、行間に憤りをにじませた。前夜は全盛期に及ばない内海に六回まで0封を許し、「どうすればいいのか…」と嘆いたが、この日は攻撃陣の姿勢を問うた。何が何でもの気持ちで打席に入れば、それはベンチに伝わる。だから「九回2死満塁の…」と、あえて崖っぷちの気概を例えに持ち出した。

 「選手たちは、何とかしようという気持ちがないことはないと思うけど、それをどれだけ出すかだと思う。どういう気持ちで打席に立てばいい結果が出るのか、チャンスで打てるのか。それを探さないと…」

 三回に福留の二塁への内野安打で先制したが、計9安打を浴びせながら得点はこの1点のみ。この夜広島が中日に敗れ、自力優勝の可能性はかろうじて残ったものの、借金は10まで膨らんだ。2桁の負け越しは、5位に沈んだ和田政権初年度の12年以来。金本監督が強調するのは、数字よりも気持ち。心が折れた時点で逆襲の機運は遠のく。

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