ゴメスお目覚め!一挙7点猛爆で堅首

 「中日2-8阪神」(5日、ナゴド)

 和田阪神が竜を圧倒して、首位キープだ。三回に打者11人の猛攻で1イニング7得点。打撃不振で5番降格のマウロ・ゴメス内野手(30)が14打席ぶりの安打を含めて3安打を放ち、復調を印象付けた。今季11度目の3連勝で、日本一に輝いた1985年以来の中日戦8連勝。この勢いで10年ぶりVへ突っ走れ!!

 ドローンじゃない!ゴメスがドカーンとかっ飛ばした。スコアレスの三回。四球3つでもらった1死満塁の絶好機でマートンの先制打が飛び出し、さらに福留の押し出し四球で追加点を奪った。さあ今こそ元4番の見せどころ。5番でもさっぱりだったドミニカンがようやくお目覚めだ。

 なおも1死満塁から小熊の抜けたフォークを中前へ運んだ。14打席ぶりの適時打となる2点打で4-0。一挙7点のビッグイニングを派手に彩った。

 「皆、勝利のために一丸となっているんだ。これからもこの調子を続けて勝利に貢献していきたいよ」

 六回に左前打、九回にも中前打を放ち、今季4度目の猛打賞。お役ご免の最終回は一塁守備を坂に預け、中日戦8連勝をベンチで見届けた。10勝到達の能見から上着をまくり上げられはしゃいだが、試合後の面持ちは満足感とはほど遠かった。

 最近6戦は22打数3安打、打率・136と低空をさまよった。来日1年目の昨季開幕から262試合、1117打席任された4番の座を3日・広島戦で初めて明け渡し、5番に降格。その後も快音が響かず、焦燥感で活気を失っていた。2日・広島戦の試合前、気分転換のつもりで練習中にドローンを操縦。球団から厳重注意も受けた。この夜の固め打ちをみそぎに代えるつもりはないが、まだまだこんなもんじゃ満たされないだろう。

 広島で長期ロードを終えた先月27日、休暇の過ごし方についてこんなふうに話していた。

 「日本に名所が多くあることは知っているよ。せっかくここで生活しているんだから…という人もいるけれど、僕はどこへも出掛けないよ。休日は家族4人で穏やかに過ごしたいんだ。オフ?すぐにドミニカへ帰るさ」

 広島遠征中、原爆ドームを訪れるなど活動的なマートンとは対照的。助っ人のリフレッシュ法はさまざまだが、ゴメスのように“仕事のためだけに”日本へ来た!というスタンスもまたかっこいい。

 前夜、名古屋市内の豚しゃぶ店で全選手による決起集会が開催された。キャプテン鳥谷の音頭で団結を誓い、「優勝しよう」と決意を新たにした。ゴメスは「キープ・ファイティング!」=戦い続けるぞ!と宣言し、この夜の試合に臨んでいた。

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