福留 マイコ&菅野の突破口切り開く

 阪神・福留孝介外野手(38)が17日、巨人3連戦(東京ドーム)への意気込みを口にした。初戦の18日にマイコラスと20日に菅野と対戦するが、チームとしては共に苦手な投手。その天敵攻略の鍵を握るのが、両投手からチームトップの安打を記録している福留だ。2勝すればライバルの自力Vの可能性を消す伝統の一戦。宿敵を一気に突き放す一打を狙う。

 過去の成績だけを見れば楽な相手でなくても、大きな不安はない。勢いよく首位を走る猛虎には、福留がいる。手負いの状況にあっても、全力で宿敵に挑む気持ちは変わらない。伝統の一戦。背番号「8」の躍動がカギを握る。

 「(巨人戦でも)やれることをやって、相手がどこであろうと、自分たちの野球をやることにこだわっていければ」

 相手が巨人でも、過剰な意識はない。これまで通りの野球、そしてプレーに集中すればいい。向かい合う巨人の先発には、チームとして苦手にしているマイコラスと菅野が並ぶ。マイコラスには3戦2敗で防御率1・35、菅野には3戦1勝1敗で防御率1・64と抑えられているが、そんな「負のデータ」は、福留に当てはまらない。

 今季の福留は、マイコラスに対して1本塁打を含む8打数3安打で打率・375。また、菅野には10打数5安打で打率・500。いずれも、両投手に対してチームトップの安打数を記録している。掛かる期待も大きいが、もちろん一人で攻略できるものでもない。だからこそ、こう話す。

 「(打てない投手相手でも)僕だけじゃなく、これからは毎回、みんなで打てるように色々な努力をして、試合に向かえれば」と福留。右手中指を負傷している状況でも、16日のヤクルト戦では勝ち越しの17号3ランを記録。ただ、それも前に出塁した鳥谷と大和がいたからこそのもの。描く一丸野球への思いは、指揮官も同じだ。

 和田監督は「どれだけ気持ちを一つにして、同じ目標に向かっていけるか」と話す。福留はこの日、他の主力選手らと共に宿舎などで静養につとめた。チームとして巨人を倒す。敵地で奏でる六甲おろし。福留のバットが勝利を導く。

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