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さえた和田采配 胴上げ拒否…こらえた涙

 ファンの声援に両手を挙げて応える和田監督(撮影・三好信也)
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 「セCSファイナルS第4戦、巨人4-8阪神」(18日、東京ド)

 五色のテープが舞う。敵地を彩った猛虎の魂。阪神・和田監督が両手をパチンと合わせた。リーグ3連覇を許した宿敵・巨人への下克上。一気の4連勝スイープで9年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。リベンジが実った。

 ファーストステージでは不発に終わった打線が爆発した。初回にマートンの3ランと福留の連続弾で一挙4点を先制。二回にも西岡が2ラン。シーズン中は苦手としていた小山を電光石火の速攻で攻略した。

 和田タクトはこの日も光った。戦況が重くなりかけた4点差の七回、1死一、三塁。上本が二盗。一塁が空いたことで敵軍は併殺狙いで鳥谷を歩かせた。満塁の絶好機でゴメスが2点適時打。勝利は不動になった。

 九回、呉昇桓が連続アーチを喫するとマウンドに向かった。胸に手を当て「大丈夫か」と声を掛けた。虎将は笑っていた。安心感を与え、落ち着きを取り戻させたかった。動に転じた指揮官の姿が勝利の礎を築いた。

 広島に連敗を喫した8月23日の広島戦。監督就任後初めて、試合後の記者会見を拒否した。その夜、家族に怒鳴られた。「監督なんだから、やるべきことはやらないと!」。改めて監督の職責を考え直す起点になった。

 和田家に眠る85年産のワイン。52歳の誕生日を迎えた9月2日に贈られたプレゼント。「取ってあるよ。とっておきだから。関本と一緒。開ける日が楽しみだね」。開封は日本一になってからと決めている。

 勝利の瞬間、マウンド上にはナインの輪が広がった。胴上げの用意は整ったが、和田監督は拒絶した。「甲子園でしてもらいたい。敵地でもいい。1日も早くね」。シーズン2位通過。男の流儀として宙に舞うのは頂上決戦だと胸に誓った。

 目に浮かんだ涙。「ここに来るまでいろんなことがあったから」。必死でこらえた。今度は思い切り泣く。29年ぶりの日本一を勝ち取り、和田豊が泣く。

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