漂う終戦気配…和田監督それでも気丈!

 「中日7‐2阪神」(6日、ナゴド)

 限りなく終戦の気配を漂わせた敗戦だった。相次ぐ勝機に体の自由を奪われた阪神。宿敵を追い、白星を重ね続けなければいけない立場が、まさかの連敗。1点を取ることに苦しみ、与えることの容易さに泣いた。

 4連続安打で2点差を追いついた六回、1死一、三塁。伊藤隼は第1ストライクにバットが出なかった。1ボールから131キロの甘めのスライダー。安打を連ねた4人は、第1ストライクを積極的に打って出た。押せ押せの場面で顔をのぞかせた消極的な姿勢だった。

 フルカウントまで持ち込みはしたが、三振ゲッツー。「バットが出なくなってきてるね」。直後に勝ち越しを許しただけに、和田監督は深く嘆いた。続く七回、1死満塁では鳥谷が二ゴロ併殺。「ウチの最大の得点パターンで取れなかったんだから仕方ない」。全幅の信頼を寄せるキャプテンの凡退には唇をかんだ。

 与えた失点は重かった。五回、無死一塁。相手のエンドランを察知して、ベンチはピッチドアウトの指示を出したが、藤浪が低投。苦しい姿勢で捕球した梅野の送球はワンバウンド。一走・堂上直の盗塁を許す形になり、大島に適時二塁打。「防げるところを防げなかった」。読みは当たっていただけに、重い1点になった。

 逆転優勝は夢物語で終わってしまうのか。「何回も試練の時期があったけど、ここまで踏ん張ってきた。ここでズルズルいくわけにはいかない」。和田監督が保持したファイティングポーズ。勝つことで窮地を切り開くしか道はない。

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