虎4連敗…3戦連続逆転負けで鯉と4差

 「阪神3‐6巨人」(10日、甲子園)

 緑の虎はまたも逆転負けで4連敗。2点リードも勝ちパターンの福原忍投手(37)が八回につかまり同点に追い付かれた。さらに延長十回には二神一人投手(26)が連打でアンダーソンを迎えると左の切り札・加藤ではなく高宮和也投手(32)を投入したが裏目。決勝3ランを浴びた。聖地で巨人に3連敗は見たくない!

 坂道を転げ落ちる猛虎。止まらない。傷口は癒えるどころか、痛みを伴って広がっていく。今季初の4連敗。歓喜と真逆の空虚感に満ちた聖地。3カード連続の負け越し。首位・広島との差は今季最大の4差に広がった。

 悪夢の再現VTR。またしても勝利の方程式が崩れた。2点リードの八回、福原が2点を失い、同点とされた。8日の中日戦でも、1点リードの八回に同点ソロを浴びた右腕が、宿敵の波状攻撃を食い止められなかった。

 九回は守護神・呉昇桓が3者凡退に退けたが、延長十回、5番手・二神が連打を浴びて降板すると、最後は高宮がアンダーソンに決勝3ランを喫する悲劇。2度と勝利の女神が振り向くことはなかった。

 先発が奮闘し、勝ちパターンに持ち込んでの敗戦。ある意味、納得できる黒星でもあるが、負の連鎖を断ち切ることに懸命な現状においては、ダメージの大きさの方が、ズシリと背中にのしかかる。

 「ここ何試合か続いてるな。きょうはあの2点(リード)で逃げないといけないゲーム。(福原の)球がそんなに悪いとは思わないんだけどね。高宮?今日はそこより、逃げないといけなかった」。魔のシーンを回想した和田監督。奥歯をかみ締め、敗北を重く受け止めた。

 白星が遠い。1点を追う四回、主軸のゴメスとマートンが作った好機を鶴岡、柴田の連続適時打で逆転。五回、1死三塁では、ゴメスの内野ゴロに大和が抜群のスタートを決め、本塁を陥れた。悩みの種だった打線はつながり、いやらしい1点の奪い方ができたにもかかわらず、結果を手にできなかった事実だけが残った。

 今季最多の4万6707人がマンモスを埋めた伝統の一戦。まさかの逆転負けが、帰り路の色彩を濁らせた。「とにかく甲子園で3つ負けるわけにはいかない」。荒ぶる心の叫びを唇に乗せた虎将。出口が見えそうで見えない長いトンネル。今はただ、光が欲しい。

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