虎3位転落“神宮の怪”また打たれた

 「ヤクルト13‐1阪神」(5日、神宮)

 「こどもの日」に和田阪神が17安打を浴びて、今季ワースト13失点。巨人と入れ替わり3位に転落した。今季神宮では6試合中5試合で2桁被安打と打ち込まれる“神宮の怪”。つぎ込む投手陣が次々と打たれ、和田豊監督(51)も悲愴(ひそう)感を漂わせた。

 汚されたスコアボード。大敗を示す屈辱的な数字が並んだ。今季ワーストとなる13失点。4被弾を含む17安打を浴びた投手陣。能見、メッセンジャーの主戦2枚で星を落とし、5カードぶりの負け越し。またも3位転落だ。

 裏の顔が出た。四回、雄平に3失点目となるソロを浴びたメッセンジャー。平衡を保とうと踏ん張っていた心の糸がプツリと切れた。連続四球。気持ちがボールにこもっていないように映った。

 鶴岡と内野陣がマウンドに集まった。平静を取り戻させようと間を取ったが、ベンチからは誰も出てこなかった。中村に右前適時打。山田には右犠飛。失った流れ。風向きは2度と変わることはなかった。

 主戦投手。五回に打席が回ってくることも降板をためらわせた理由のひとつだろうが、明らかに異変は漂っていた。連続四球の時点で投球数が68球で、まだ四回途中だったとはいえ、遅きに失した感は否めない。

 「それもあってのことだけどね。柱のピッチャーだから、なんとかと」。敗戦後の会見。和田監督は五回に打席が回ることと、立ち直りを期待しての続投だったと話した。決断が間違いだったとは言わない。だが、期待と裏腹に重ねた2失点が、勝者と敗者の境界線を色濃く分けた。

 頭の痛い数字が刻まれた。神宮6試合で計8被弾に74被安打。6試合中5試合で2桁安打を許したおぞましい数字が、2勝4敗の戦績に直結している。次回の敵地対戦は8月上旬までないとはいえ、早急な手当てが必要だ。

 雄平に2打席連続本塁打となる2ランを浴びた2番手・金田。七回から登板し、2回で3ランを含む4安打、3四球の6失点と崩れた4番手・伊藤和。劣勢下で登板した投手が、雲行きを激変させるカンフル剤になれない現状もうらめしい。

 「ここのところ、2番手が踏ん張りきれないから、こういう試合になってしまう」。虎将の嘆きに悲しさが混在した。

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