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下柳が引退「最後の最後まであがいた」

 元阪神で、昨季限りで楽天を退団した下柳剛投手(44)が19日、現役引退を表明した。03年から9年間在籍した阪神では通算80勝を挙げ、2度のリーグ優勝に貢献。今年2月に渡米し、米ドジャースの入団テストを受験したが、その後の体調などを考慮し、引退を決断した。

 一片の悔いなし、と言えばウソになる。この日、兵庫県内でデイリースポーツの取材に応じた下柳は、苦笑いとともに現在の心境を語った。

 「未練たらたらだよ」

 楽天退団後もトレーニングを重ね、今年2月に渡米。ドジャースの入団テストに挑んだ。同球団から吉報は届かなかったが、米独立リーグ球団からオファーが舞い込んだ。しかし、テストを終えて帰国した下柳の左肩を強い張りが襲った。

 「肩が上がらないし、腰にも痛みがある。この状態では契約できない」

 今も衰えぬ闘志に、体が待ったをかけた。

 ドラフト4位でダイエーに入団。中継ぎとして頭角を現し、無類のタフネスから「アイアンホーク」と称された。阪神では先発として2度のリーグ優勝に貢献。05年には15勝(3敗)を挙げて最多勝、07年には開幕投手を務めるなど、ローテの中核として猛虎の黄金期を支えた。

 通算129勝の中の80勝を挙げた阪神での9年間に「一番チームが強かったし、濃密でいい野球生活ができた」と愛着をにじませる。引退を最初に告げたのはタテジマ時代の女房役で同級生の矢野燿大氏(現評論家)。「そろそろ潮時かな」。苦渋の決断を明かした左腕のメールに、こんな返信が届いた。

 「シモはよう頑張ったよ。一緒に野球ができたことに感謝してる」

 引退後も「何らかの形で野球と関わっていたい」と生涯野球人を貫く構え。投げたい…今も悔いは残る。しかし、左腕は言う。

 「最後の最後まであがいた。下柳は野球が好きという姿勢は見せられたかな」

 22年間にわたって刻み続けた反骨の足跡。幾多の感動をグラウンドに残し、鉄の左腕はグラブを置く。

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