福留貫禄の48発!和田監督もうなった

 「阪神春季キャンプ」(8日、宜野座)

 貫禄を見せつけた!阪神の福留孝介外野手(35)が8日、今キャンプ初の特打に臨んで211スイングで48本もの柵越えを放った。4・4スイングに1本もスタンドに運ぶハイペース。4連発や推定飛距離130メートルの特大の当たりも放って、和田監督をうならせた。2月に入って最も冷え込んだ宜野座を背番号8が熱くした。

 第2クール初日は南国に似合わない曇り空。最高気温はキャンプインから最低の15度。手がかじかむほどの寒さだったが、福留は熱かった。今キャンプ初特打で48本ものアーチを描いた。

 「どこかでがっつり力を入れて振ろうと思っていた。そんなによくもなく悪くもなかったかな」

 右の打撃投手を相手にスタートすると、3スイング目に右翼席へ初の柵越え。40スイング目までに14本のアーチを描いた。13本目の一発は右翼芝生席の最上部まで飛ばす推定飛距離130メートルの当たり。左の打撃投手と交代するまで30分間で140スイングし、35本もの柵越えを放った。

 その後もペースは落ちなかった。隣のケージで交互に特打をしていた西岡、上本は40分で終了したが、直後の184スイング目から右翼席へ4連発。最後のスイングも右翼席への柵越えで締めくくり、ヘルメットを取るとスタンドからは大きな拍手が湧いた。

 キャンプイン後、居残りの打撃練習を含めて最長の50分間で最多の211スイング。「もう少しこうしたいなと見えている部分はあるので、それを修正しようと思う。どこかは口では説明しづらいけど…。これから少し上げてみてどうなるか」。いつもと変わらず冷静に自己分析したが、収穫は多かったようだ。

 和田監督はケージの後方、福留の前後、二塁の定位置へと場所を変えて全てのスイングをチェックした。「少しずつ体にキレが出ている。左肩が下がり気味だったけど修正できていた。これだけ寒い中で飛ばせるというのはやっぱり力がある」。第1クールはマイペース調整だった福留のペースアップを感じ取った。

 特打前にはブルペンに足を運んで打席に立ち、審判にストライクゾーンを確認した。実戦形式の打撃解禁については「自分のペースでやります」と明言を避けたが、次のステップへ向けて準備は進んでいる。

 覇権奪回へ欠かせぬキーマン。エンジンは徐々に暖まり始めた。

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