照ノ富士、脳しんとうも無傷の10連勝

 「大相撲秋場所・10日目」(22日、両国国技館)

 大関照ノ富士は平幕の玉鷲との取組中に脳しんとうを起こしながら、最後は豪快な左からの上手投げで10連勝。単独トップをキープした。横綱鶴竜は関脇妙義龍に行司軍配差し違えで敗れて痛恨の2敗目。1敗は遠藤を下した平幕の勢だけとなった。琴奨菊は稀勢の里との大関対決に完勝して勝ち越しを決めた。

 脳しんとうで記憶が飛んでも快進撃は止まらなかった。照ノ富士は立ち合いから玉鷲に激しく突っ張られたが、何とか踏みとどまり、左上手をつかむと、機を見て豪快に投げ勝った。

 この間、上手を取るまではまったく覚えていない。「どこで入ったか分からないけど、食っちゃった。クラッとして、何も分からない状態で相撲を取った。上手を取ったのが分かって、ぶん投げてやろうと思った。ここから倍返しだってね」と苦笑いで振り返った。

 記憶がないままの状態で初日から10連勝。朝稽古の最後には必ず相手に離れて取られた時の対処法を練習するが、それがこの大事な一番で役立った。「どんな形になってもバランスを崩さない。やはり稽古の量だよ。体が慣れているんだよ」と胸を張った。

 支度部屋を出る際、テレビ中継で鶴竜の行司差し違えによる負けを確認すると「ざんねーん」と余裕たっぷりでおどけた。北の湖理事長(元横綱)は「これで照ノ富士が8割方逃げ切り態勢に入った」とV予想。記憶なしでも強い照ノ富士に死角はない。

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