勢が逸ノ城止めた 館内から座布団舞う

 「大相撲秋場所・7日目」(20日、両国国技館)

 ついに怪物を止めた。平幕の勢が、新入幕の逸ノ城を上手投げで破り、初日からの連勝を6でストップさせた。白鵬は豊ノ島を押し出し、鶴竜は千代大龍を寄り切って、全勝は2横綱だけとなった。1敗は大関稀勢の里、逸ノ城、平幕の隠岐の海の3人。

 新入幕で快進撃を続ける逸ノ城のストッパーになったのは勢だった。同じ右の相四つ。左上手を取られ、さらに鼻から出血するダブルパンチ。それでも投げをこらえて最後は土俵際で左上手をつかむと、ありったけの力で199キロを豪快に投げてみせた。

 館内からは座布団が飛ぶほどボルテージは最高潮に達した。北の湖理事長(元横綱)も「これは熱戦ですよ。見ていても力が入る、いい相撲でした」と絶賛したほどだ。

 支度部屋でも大勢の報道陣に囲まれ、「残すのに必死だったけど、我慢できたのが良かった」と、59秒9の激闘を振り返った。勝ちっ放しだった新鋭の実力を認めながらも、幕内上位でもまれてきた自負がある。「上位の独特の緊張感でやってきましたからね。意地?こちらが先輩ですから。気合は入りました」と言葉に力を込めた。

 午前9時35分に早々と満員札止め。詰めかけた大観衆に大相撲の醍醐味(だいごみ)を十分に堪能させた。

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