貴ノ岩、貴乃花親方の教え胸に日々精進
2014年1月10日
8歳で母を、来日直後の16歳で父をいずれも病気で失った。「俺が親代わりになるから」という師匠の弟子となり、横綱貴乃花が最も大事にした基本の四股、すり足を徹底的にたたき込まれた。昨年5月の夏場所からは十両2枚目以内にいながら入幕の好機を逃してきたが「親方の教えは絶対に間違いない」と鍛錬を続けてきた。
昨年12月26日の横綱審議委員会による稽古総見。ほとんどの力士と親方が引き揚げた後も貴ノ岩は土俵に居残って黙々と四股を踏んだ。滝のように汗が流れ落ちる弟子の目の前には、厳しい表情で見つめる師匠がいた。「苦しい時も苦しい顔を見せるな」という教えを守り、新たな舞台に立つ。