米、日本の核保有論けん制か 「不拡散の国際的なリーダー」

 【ワシントン共同】米国務省の報道担当者は19日、高市政権の官邸筋が日本の核兵器保有が必要と発言したことに関し「日本は核不拡散や核軍備管理の国際的なリーダーであり、重要なパートナーだ」と述べた。共同通信の取材にコメントした。核保有論をけん制した可能性がある。日本を含めた同盟国を守るため「世界で最も強固で信頼でき、現代的な核抑止力を維持する」と強調した。

 核拡散防止条約(NPT)体制下で核兵器保有は米中ロなど5カ国のみしか認められておらず、日本は唯一の戦争被爆国として核不拡散や核軍縮の議論のけん引役を目指してきた。国務省の報道担当者は、日本政府がこれまで担ってきた役割を指摘することで、くぎを刺す狙いもあるとみられる。

 日本の官邸筋は核保有の理由として「最終的に頼れるのは自分たちだ」と述べ、米国による核抑止力に疑念もにじませている。報道担当者は、米国による「核の傘」提供を軸とした拡大抑止は揺るがないと誇示することで、懐疑論の打ち消しを図ったもようだ。

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