【オスロ共同】ノーベル平和賞の授賞式が１０日、ノルウェーの首都オスロで開かれた。今年の受賞者であるベネズエラの民主化運動を率いてきたマリア・コリナ・マチャド氏（５８）は出席できず、米国在住の長女アナ・コリナ・ソーサ氏が代理でメダルを受け取った。

　ノーベル賞委員会の補佐機関ノーベル研究所はマチャド氏の状況について「極めて危険な旅路」にあるが無事だとしている。式には間に合わないが「オスロで共に過ごせる」と強調した。到着の日時には触れていない。

　マチャド氏は昨年の大統領選で政権の影響下にある最高裁から立候補を禁じられ、代わりに出馬した元外交官ゴンサレス氏への支持を訴えた。選挙管理当局は詳細な開票結果を示さず反米左派マドゥロ大統領の当選を宣言。マチャド氏は「勝利したのは私たちだ」と反発してきた。

　選挙後も拘束されないよう居場所を隠しながらオンラインで情報発信を継続。ノーベル賞委は今年１０月、国民の民主的権利を促進してきた活動を評価し「類いまれな勇気を示した」として平和賞授与を決定した。