イラン、反政府運動の様相 デモ拡大、指導部に焦燥感
【テヘラン共同】イランで経済難への抗議デモが各地に拡大し、反政府運動の様相を呈し始めた。治安部隊とデモ隊の衝突が続発しており、早急な対応策を打ち出せないイラン指導部に焦燥感が漂う。地元メディアによると8日までの衝突で12人が死亡した。イラン国外の人権団体は40人以上が死亡したとしている。
イラン政府は8日夜から大規模な通信規制を実施。テヘランではインターネットが通じない状態が続いた。トランプ米大統領は8日、イラン当局がデモ隊殺害に乗り出した場合の軍事行動を警告した。
米シンクタンク、戦争研究所は、抗議デモがイランの全31州のうち27州に波及したと分析した。イラン革命防衛隊に近いタスニム通信によると、5日までに治安部隊の600人以上が負傷した。銃弾でけがを負った者も多数いるとし、デモ参加者の一部が暴徒化し始めている可能性もある。
抗議デモは昨年末に始まり、政府は今月、各家庭に現金を給付する方針を発表した。だが、通貨安とインフレの中で効果は限定的とされる。
