1次大戦の化学兵器使用か ジョージア、昨年デモで

 【ロンドン共同】英BBC放送は1日、ジョージア(グルジア)当局が昨年、欧州連合(EU)の加盟交渉凍結を宣言した政府への抗議デモを鎮圧するため第1次大戦時代の化学兵器を使った可能性があると報じた。内部告発者や化学兵器の専門家らへの取材などに基づくとしている。専門家は事実であれば「あまりに危険」と非難した。

 BBCによると、この化学兵器は第1次大戦中にフランスがドイツに対して使用したもので、長期的な被害の影響を考慮して1930年代に流通が止まったとされる。

 抗議デモで放水砲を受けた参加者は「(水が)焼けるような感覚だった」と証言。頭痛や嘔吐などの症状が数週間続いたことや当局の文書などから特定したとしている。

 被害の規模は不明だが、デモ参加者の一人がオンラインでアンケートを実施したところ、約350人が回答し、うち約半数が30日以上症状に苦しんだと答えた。

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