首相、高額療養費方針転換で陳謝 予算案月内成立へ努力、衆院審議
石破茂首相は13日の衆院予算委員会で、高額療養費制度の自己負担上限額引き上げの全面凍結について「患者団体の理解をいただいたとした私の判断が間違いだった。衆院の審議段階で会っておくべきだった。大変申し訳ない」と陳謝した。参院で再修正する方針の25年度予算案に関し、3月中の成立に努力する考えも示した。立憲民主党の野田佳彦代表は「混乱としか言いようがない」と政府対応を批判した。
衆院予算委は、高額療養費制度を巡る政府方針の転換を受けて実施。参院で予算案の審議中に衆院予算委を開く異例の対応となった。
首相は高額療養費制度について「患者に不安を与えたまま見直しを実施することは望ましいことではない」と述べた。25年度中の引き上げは考えていないと強調した。
野田氏は、高額療養費制度を巡る政府方針の変更について「25年度予算案が衆院を通過して3日後だ」と指摘。首相は、衆院通過後に参院で再修正することになった経緯を謝罪した。
野田氏は加えて、年金制度改革法案提出を先送りした福岡資麿厚労相の責任は重いと追及した。