世の中には、「どうしてそんなことを？」と思うようなことをやる人がたくさんいます。漫画家・ぬこー様ちゃんが投稿した作品『世の中にはいろんな人がいるってこと』では、そんな思わぬ行動に出た人とぬこー様ちゃんのふれあいを描き、話題となっています。

ある日、作者は昔からの友人とオンラインで話していました。すると友人から、「会社の商品をSNSで宣伝してほしい」と頼まれます。しかも報酬はなしで、商品を無償提供するから投稿してほしいという内容です。友人に「昔からの仲だから」と押し切られ、作者はしぶしぶ承諾します。そして作者はその友人のずうずうしさの一部始終を漫画に描いたのでした。

また別の日、作者は別の友人にクレジットカードを不正利用されたことを話しました。すると友人は心配するどころか、「漫画だからそれネタにできるじゃん！」と軽く言います。怒りで震えた作者は「漫画で報復してやる」と思うのでした。しかしよく考えると「漫画で報復を考えるような性格の悪い自分の話を聞いてくれるなんて、いいやつなのでは？」と考え直します。ただ、同作にて友人の失言はしっかり描くのでした。

仕事で様々な交流をしていると、怪しい人に出会うこともあります。とある結婚式の二次会で漫画家を名乗る人と相席になり話していると、作者はどうも怪しいと感じ、罠をしかけることにしました。ある出版社の新年会にその人が参加したかどうかを聞き、「もちろん」とその人が答えた後に作者は自分が漫画家であることを明かし、さらにその新年会は来週開催される旨をその人に告げるのでした。

このようにさまざまな思わぬ行動をする人を描いた同作について、作者のぬこー様ちゃんに話を聞きました。

■たぶん酒のせいです（笑）

ー心配してくれないご友人は冷たくも感じますが、最終的に「いいやつ」と思われたのはどうしてでしょうか？

こんな性格悪い人間の愚痴をきいてくれるだけでありがたいと唐突に思いました。たぶん酒のせいです（笑）

ー怪しげな営業の人は、怪しまれていることを察知して立ち去ったのでしょうか？

こういう方は痛いところをつかれると急に連絡が来なくなります。たまにレスバする過激派タイプもいますが、基本無駄な営業をしないために引き際だけは潔いです。

ー二次会の方については、どのあたりから「これは嘘だな」と感じられたのでしょうか？

最初からです。見知らぬ人が酒の席で聞かれてないのに自分語りをし始めたら、少なくとも200%は盛ってます。このパターンで盛ってない人がいたら、ぜひ連れてきてください（笑）

（海川 まこと／漫画収集家）