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京都の烏丸に癒しの里山が!街の真ん中で自然に癒され、採れた野菜に舌鼓も

京都の烏丸から御池にかけての一帯はビジネス街や商業施設、飲食店がたち並ぶ人でにぎわうエリア。そんな街の中に、「里山」があるのをご存知だろうか。コナラや柿、山桜の樹が植わり、畑では野菜やハーブが育つ。伝統的な農村の暮らしを支える里山の風景だ。ここは「京都 八百一本館」の3階にある「六角農場」。1階がスーパーマーケット、2階が食品雑貨類、そして3階にレストランと農場がある。

■街に里山を持ってきた

「街の中に、丹波の里山を持ってきました」というのは、運営するセントラルフルーツの担当者。長さ約13メートルの畝が10本ほどあり、そこに加茂ナスやオクラ、九条ネギなど10~15種類の野菜と、10種類の薫り高いハーブを栽培する。収穫したそれらは同フロアのレストラン「SAVORY(セイボリー)」へ、旬で新鮮な食材として提供する。ミニトマトなど大量に収穫できた際には、1階のスーパーに卸すこともあるそう。 

7年前にできた八百一本店。建設の際に、屋上に自然を感じられるものを配してはという提案から、農家に生まれ育った社長がアイデアをふくらませた。小石や軽石を敷き詰めた上にクレーンを使って丹波の土を入れ、深さ50~70センチメートルもある本格的な畑を作った。深さが必要なゴボウなども十分育つという。

■心安らぐ里山の魅力

知る人ぞ知るこの農場。ここには、他ではよく見られる植物の名札がない。担当者いわく「レストランに足を運ぶお客さまと、農場スタッフとの交流が生まれたら」との想いからだそう。見ていると、3階に上がってきてもすぐレストランに入らず、農場の周囲を散策しながら「それは何?」「あの樹は?」「あれは何の野菜の花?」とスタッフに尋ねるお客が多い。スタッフも気さくに応じる。

そうして作物の名前をはじめ栽培方法、さらに無農薬で育てる苦労話など、会話を通じて農業に興味を持つ人が増えればうれしいと語る。また、ここは「食育」の場でもある。近所の4つの小学校から子どもたちを招き、収穫作業と収穫した野菜を食べる体験してもらっているのだ。「畑で育つ、野菜の姿を知って欲しい」というが、実は筆者も畑で育つオクラを初めて見た。

農場の世話をするスタッフは数名。朝収穫した野菜やハーブ類を、仕込みをするシェフへ届ける。

「ここに来ると落ち着くとか懐かしいと言って、ご近所の方も散歩のついでに来られるんです。たまにベンチでお弁当を広げるビジネスマンも。鳥も羽を休めに来ますよ」

寺の鐘の音が聞こえた。六角農場の名前の由来にもなった、近所の六角堂の鐘だという。忙しく人が行き交う街の一角で、ゆったりした時間が流れる。

(まいどなニュース特約・國松 珠実)

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