コメディ初挑戦の文音、120%の全力で“過労”初体験 父・長渕剛の反応は?

絶叫し、転び、ノーメイク&ジャージ姿に加えて変顔も披露した。女優の文音(32)が、7月31日公開の主演映画『いけいけ!バカオンナ~我が道を行け~』でタイトルに偽りなしの我が道を行き、コメディエンヌとしての新境地を開拓。しかしその道を耕すには“笑えない”苦労があったようで…。

演じたのは、アラサー女子の結子。私生活は超地味なのに外では一転、超見栄っ張り。恋に友情に、美人モデルのセツコ(石田ニコル)とマウントを取り合うハイテンションバトルを繰り広げる。90年代にヒットした鈴木由美子による原作コミックを現代風にアレンジした。

「初コメディということもあり、全力以上の120%を出さなければいけませんでした。早朝だろうが深夜だろうが関係なく常にトップギア。スケジュールもタイトで撮影期間の平均睡眠時間は3時間程度。撮影中はアドレナリンが出ているので疲れることはありませんでしたが、撮影が終わった瞬間にスイッチが切れてバタン!病院に点滴を打ちに行きました」と告白する。

そんなハードな状況とは裏腹に「辛く厳しい部活ほど思い出に残るように、大変だったからこそ印象的。スタッフ・キャストとの絆も深まり、自分の中での転機にもなりました」と表情はすがすがしく、完走した高揚感に溢れている。

長渕文音として、2008年10月公開の映画『三本木農業高校、馬術部 ~盲目の馬と少女の実話~』で女優デビュー。女優として評価を得たものの、2012年9月に演劇を勉強するためにニューヨークへ約1年半留学。2014年から「文音」として再スタートを切った。

撮影中に思い出したのは、ステップアップのために渡米し通ったニューヨークフィルムアカデミーでの日々だった。「演技の先生から『本人としては一生懸命やっているのに、それが空回りしてしまう様が面白い。それこそコメディだ』と教わりました。私も結子というキャラクターを理解し、一所懸命空回り。1年半の留学経験は無駄じゃなかったと改めて思いました」。だからトップギアで駆け抜けることができた。

吹っ切れたような顔面芝居も秀逸で「事前に表情筋を動かす練習はしましたが、そこに感情が乗らないと面白くない。変顔シーンは気持ちを大事にしたうえで、顔に反映させました。難しかったけれど、妥協せずに120%でぶつかれば結果は出る。とんでもない芝居の化学反応を多くの人に観ていただきたい」と期待を込める。

両親である長渕剛(63)と志穂美悦子(64)も本編完成後、すぐに観てくれた。「普段からうちの両親は全然褒めません」という文音だが『芝居としての課題はあるけれど頑張りは認める』という感じでした。お母さんは『ケラケラ笑ったよ!』と言ってくれました」と親であり先輩でもある二人の言葉がなによりもの励みだ。

新型コロナウイルスの影響で世界に暗い影が落ちることなど、撮影中は露ほども思っていなかった。反面、そんな世の中だからこそ観てほしいという思いも強い。「皆さん大変な状況にはあると思いますが、笑うことは必要だと思います。マスクをしながらちょっとでも笑っていただき、暗い気持ちを吹き飛ばしてもらえたら嬉しい」と文音は願っている。

(まいどなニュース特約・石井 隼人)

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