侵入したのは誰ニャ? 仙台の小さな工房で起きた“事件”が話題

宮城県仙台市でショップを営むKijinさん(@craftkijin)の投稿が、ツイッター上で注目を集めている。「工房にアクシデント発生(〃ω〃) 本日、臨時休業いたしますm(_ _)m」という投稿。#何者かが侵入#急ぎの仕事作り直し、というハッシュタグもついていた。投稿に添えられた一枚の写真。確かに器の中央には、何者かが侵入したであろう跡がしっかり残っていた。その証拠写真の特徴から犯人の察しはほぼつくが、投稿主のKijinさんに話を聞いた。

9日に投稿して以来、全国の猫好きを中心に広く拡散され、リツイート4万、いいねは10万を超えた。「素晴らしい一品モノですね…」「ニャンということでしょう!」「完全に猫の形で肉球もあるって逆に素晴らしい作品、めっちゃ欲しい」「むしろ商品化して欲しいですねw」と、ほぼ全員が人間が犯人ではないことを確信した上で、コメントを寄せている。

たくさんの反応に投稿したKijinさん自身は「展示会の急ぎ仕事制作の作品が被害にあって作り直しのために臨時休業の言い訳として被害にあった作品をアップした次第であります!ところがあまりにも反響が凄すぎて驚いてる次第です!改めてSNSの凄さ怖さを感じました!」と驚きを隠せなかった。

-犯人(猫)の察しはついているのでしょうか?

「犯人は仕事場周りにいる外猫さんでした!」

-この手の被害はよくあることですか?

「今の仕事場に8年ですが初めてです」

-結局、休業期間は?

「お店kijinは何人か体制で営業してます、その日は私が店担当でしたのでその日、1日だけです」

-ちなみに肉球が映っている陶器はどの段階で被害に気付きましたか。

「肉球は焼く前作りたて直ぐについたようです、軟い粘土の時です。今、仕上げして乾燥し記念に焼き上げます」

-Kijinさん自身は猫好きですか?

「自宅には一匹の家猫と生活しております。猫は30年くらいはいつも側にいます」

猫の焼き物が所狭しと並ぶショップ「Kijin」は3坪弱の小さな店。店を始めて24年が経つが、現在のように猫モノの店に変えたのは2011年の東日本大震災がきっかけだった。

「震災の日は私が店番で、店の中でした。あれほど私の作った焼物が壊れるのを体感した事はなかったです。世の中も沢山壊れて被害があって、モノ作りとして考えが変わりました。私の仕事、食器の仕事は役に立たない。被災地に手作りの湯呑みを持っててもまずは食べ物、着るもの、住む所、食器は紙皿でも紙コップでもまずは間に合う。役に立たないなぁって。それなのに手作り、作家モノはどうかと?思い食器作りをやめたのです」

しかし、店を空っぽにはできない。Kijinさんはそれ以降「肩に力を入れず適当に作れる」猫モノに変えたという。「猫好きが沢山来てしまい。以前より支持を受けて前の食器屋に戻せなくなりました!」。ニャンとも深い事情がそこにあった。

(まいどなニュース・佐藤利幸)

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