阪神西宮駅（兵庫・西宮市）直結の複合商業施設「エビスタ西宮」が１０月２９日にリニューアルオープンする。当日にはタレント・安田美沙子が来場してトークショーを行うなど、新たな船出が華やかに彩られるが、店舗数も従来の３０からなんと７１にパワーアップ。１階部分には“本州初出店”となる博多ラーメンの隠れた名店「名島亭」をはじめ、魅惑の１０店舗が並ぶ「ＳＴＲＥＥＴ　ＫＩＴＣＨＥＮ」の新設に代表されるように、大きく生まれ変わっている。

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　えべっさんも喜んでいるはずだ。待ちに待ったリニューアルオープン。昨夏から増床工事に入っていた「エビスタ西宮」がついに改修を終えた。今回は北側に３階建てのビルを新設し、延べ床面積は従来の１・７倍となる２万５０００平方メートル、店舗数は４１増で７１店舗となった。

　ここには“兵庫初”とか“西宮初”をうたう店がかなりある。まずは１２店舗が入った新設３階部分。「コミュニティ＆カルチャー」ゾーンになっており、アロマリラクゼーション「Ｂｏｄｙｓｈ」をはじめ、整体・骨盤調整「ＫＡＲＡＤＡファクトリー」、溶岩石ホットヨガ＆ストレッチスタジオ「Ｖｉｖｏ」など、ライバル関係になりそうな業種が１カ所に集められている。言わば健康ケアストリート。「あっちに行ったり、こっちに行ったりしなくてすむようにしました」と関係者も胸を張る。さらに皮膚科や小児科、保育施設も隣接しており、働く女性に気の利いたデザインになっていた。また食にもこだわり、湯葉と豆腐で有名な「梅の花」が新業態「食のつむぎカフェ」を出店。とろとろ湯葉丼（１５００円）、豆乳ドリア（９３０円～）は女性から高い支持を集めそうだ。

　２階は「ビューティフルライフ」ゾーン。これまで不足がちだったファッション、雑貨、コスメなどの業種を大幅に拡大したという。兵庫初の「ＡＢＣ－ＭＡＲＴ　ＭＯＮＯ」など移転も含め、新たに１３店舗が入居した。

　いよいよ、ここからが本題。一番の注目はやはり１階に設けられたフードホール「ＳＴＲＥＥＴ　ＫＩＴＣＨＥＮ」だ。ファストフードから本格グルメまで味にこだわり、勢いのある飲食１０店舗が勢ぞろいした。共用スペースも入れ、４００席。なかでも記者のイチオシは博多ラーメン「名島亭」だ。

　店主の城戸修さん（６８）が“一代１店舗”の信念のもと、福岡・東区で３０年以上ものれんを守り続けて来た老舗。ところが、３年ほど前に新横浜「ラーメン博物館」に出店して大人気となった。

　「１店舗だけではお客さんに申し訳ない」

　名店「長浜一番」での修業時代の“弟弟子”でもある「一風堂」河原成美会長のバックアップもあり、博多駅に２号店を出し、この３号店が“本州初出店”となった。

　売りは築炉釜出しの豚骨ラーメン（６９０円＋税）で「大事なのは豚ガラ、鶏ガラ、人柄。えべっさんのある西宮に出せたのはうれしい。週に１回は博多から来ますよ」と豪快に笑った。

　さらに、このフードホールのデザイナーでもある金澤拓也さん（４４）が手掛け、スマホアプリでテイクアウトの予約ができる肉料理「ＰＩＣＫ　ＵＰ！！ＭＥＡＴ」や大人気の回転寿司チェーン「大起水産」なども入店。西宮の新スポットとして商売繁盛、間違いなしだ。（デイリースポーツ特約記者・山本智行）

◇ストリートキッチンその他の店舗…中華料理「黄老」、ベーカリー「Ｒ－Ｂａｋｅｒ」、サラダ「ＥＡＴ　ＧＯＯＤ　ＢＯＸ」、鶏料理「大分唐揚げ専門店　とりあん」、たこ焼きバル「会津屋」、ナポリピッツァ「ｇｉｒａｓｏｌｅ　ＲＩＣＣＯ」、ワイン「Ｃａｖｅ　ｄｅ　Ｔｅｒｒｅ」