鈴鹿の死体遺棄事件で数々の偽装工作 小川泰平氏が指摘

 三重県鈴鹿市で5月、解体作業員横山麗輝(よしき)さん(当時25)の遺体が自宅駐車場の車内で見つかり、妻の横山富士子容疑者(45)と交際相手の会社員上山真生容疑者(29)が死体遺棄の疑いで逮捕されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は25日、デイリースポーツの取材に対し、この事件には数々の偽装工作があることを指摘した。

 三重県警によると、2人の容疑者は5月13日に麗輝さんの遺体を被害者所有の軽ワンボックスカー内に遺棄した疑い。富士子容疑者から依頼を受けた前夫との間の息子(25)が探しに行った際に、麗輝さんが車両後部座席で首に電気コードが巻かれた状態で死亡しているのを発見した。

 富士子容疑者は4回の離婚歴があり、5回目の結婚相手だった麗輝さんはこの息子の友人だった。

 当初、富士子容疑者はテレビのインタビューを受け、“犯人”に対する憎しみなどを語って“被害者遺族”であることを強調していたが、県警は同容疑者および周辺を水面下で慎重に捜査していた。麗輝さんは富士子容疑者が経営する同市内のスナックで殺害されたとみられ、死体遺棄の共犯となった交際相手の上山容疑者は常連客だった。

 自宅には血痕が残っていたが、小川氏は「この事件には数多くの偽装工作、アリバイ工作がある。被害者が富士子容疑者が経営するスナックを訪れ、襲われそうになったと話している。自宅には血痕があり争った形跡があり、鍵が開けっ放しだったこと、遺棄の途中に被害者の携帯電話に電話し通話記録を残し、息子にご遺体を発見させるなど、数多くの偽装工作がある」と指摘。何物かが自宅に侵入して麗輝さんを殺害したように装い、スナックで働く富士子容疑者にはアリバイがあるように装ったのだろうと分析した。

 さらに、小川氏は「死体遺棄事件で逮捕された2人の容疑者以外にも殺害に関与した人物がいる可能性が高いのではないか」と推測した。

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