入学1年前から勝負?最新「ラン活」事情

 「ラン活」って何だか分かりますか?ランニング活動?いえいえ、そっちじゃありません。小学生の必須アイテム・ランドセル。6年間使う“相棒”をお子さまはもちろん、パパママ、さらには祖父母も含めて選んでいくことを表した言葉だ。近年、その過熱ぶりは増すばかり。家族の一大イベントとなりつつある「ラン活」を、ちょっぴりのぞき見してきた。

 大人のブティック顔負けで、ランドセルがずらっと並ぶ。今年4月末にオープンしたセイバン三宮店。「天使のはね」でおなじみのランドセルメーカー4店舗目の直営店で、カラーバリエーションを含めると72種類もの商品を取り扱っている。取材時は平日のお昼時だったが、母と祖母で下見をしたり、家族連れの子どもが実際にランドセルを背負っていたりと、「ラン活」中の方々の姿が。休日ともなると、店舗に入り切らずに待ち時間が出るほどにぎわっているという。

 セイバン直営店の最大の魅力は、何といってもランドセルの“プロ”がいることだ。「ランドセルコンシェルジュ」と呼ばれるスタッフが、ランドセル選びをサポートしてくれる。商品の特長はもちろん、「ラン活」全般について何でもお任せ。それもそのはず、社内資格として試験を突破した者のみにしか「ランドセルコンシェルジュ」の肩書きが与えられていない。直営店なら“プロ”からアドバイスを受けながら、納得いくまでランドセル選びができるというわけだ。

 実際に使うのは子どもだが、お金を出すのは親や祖父母。3世代がそろって選ぶとなると、やはり意見は食い違ってくる。「お子さん、特に女の子はかわいい柄や刺しゅうの入ったデザインにひかれますが、おじいちゃんおばあちゃんの世代だと昔ながらのシンプルなものが人気なんです」とセイバン三宮店のランドセルコンシェルジュ・島谷奈緒子さんも説明する。そんな時こそ、店舗で実物を見て、背負って、じっくり選ぶのがオススメだそうだ。直営店には5時限授業分の勉強道具を想定した特製の重りが用意しており、機能性や使用感も体験できる。「今はランドセルカバーというのもご用意していますので、本体がシンプルでも着せ替えてデザインを楽しめますよ」と島谷さん。そんな落としどころがあったとは!まるでスマホケースのような感覚。昔では考えられなかったランドセル事情に、平成生まれの記者ですら感心してしまった。

 「ラン活」戦線は年々早まっている傾向にあるようだ。セイバンの調べによると、2015年の売り上げピークが8、9月だったところから、16年は7、8月に。マーケティング部・広報宣伝グループの上田彩乃さんも「ことしはゴールデンウィークから盛況だったのでまた早まっているかもしれません」と予想する。セイバンの推奨スケジュールは、入学1年前の4月から情報収集を開始し、夏休み中の購入が目安。まずは、ランドセルメーカー各社から出されているカタログ請求から、「ラン活」してみませんか。(デイリースポーツ・佐藤敬久)

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