混迷中央アフリカ身近にと写真展 紛争や日常捉えた作品60点

 紛争下の中央アフリカを撮り続けてきた写真家青木弘さん(48)が東京都内で写真展を開き、日本から遠く離れた国の出来事を「自分ごととして行動してほしい」と訴えている。同国では2013年にイスラム教徒とキリスト教徒の間で武力衝突が本格化し、現在も政情不安が続く。写真展では、紛争から離れた美しい自然や人々の何げない日常を捉えた作品も紹介した。

 写真展は「フジフイルム スクエア」(港区)で6日まで開催。紛争の背景の一つにダイヤモンド鉱山を巡る利権争いがある。部外者の立ち入りが難しいダイヤ鉱山で働く子供のモノクロ写真など約60点を展示した。

 被写体の存在感をよりリアルに伝えようと、鉱山労働者が触れ、泥が付着した写真や、紛争で片脚を失った少年の売る水が入っていたポリ袋も展示。イスラム教徒とキリスト教徒の子供にインスタントカメラを持たせ、互いを撮影し合った実験的な写真も見どころだ。

 20代で戦場写真家を志し、フリーランスとしてパレスチナやウガンダなどの紛争地を取材。

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