人間国宝の認定枠を拡大 生活文化から最多で10人
政府は24日、国の重要無形文化財に新たに追加された「生活文化」分野から、「人間国宝」(重要無形文化財保持者)を最多で10人認定することを決めた。現在116人の人間国宝の認定枠を拡大し、126人とする。生活文化には、京料理や伝統的酒造り、書道、華道などが含まれる。文化審議会で具体的な議論を進め、来年度中にも生活文化の人間国宝が誕生する見通し。
人間国宝は、重要無形文化財に指定された技能を高度に取得した個人を、国が認定する仕組み。国は「わざ」の向上と後継者育成のため1人当たり年200万円の特別助成金を交付している。
これまで対象となる分野は歌舞伎などの「芸能」と陶芸などの「工芸技術」に限られていたが、今年10月に文化審議会が重要無形文化財の対象に生活文化を追加するよう答申。今月16日に告示された。
松本洋平文部科学相と片山さつき財務相が24日折衝し、2026年度当初予算案で126人分の助成金に当たる関連経費2億5200万円を計上することで合意した。
