「ロシアＷ杯・決勝、フランス４－２クロアチア」（１５日、モスクワ）

　決勝が行われ、フランスがクロアチアに４－２で快勝し、自国開催の１９９８年以来５大会ぶり２度目の制覇を成し遂げた。優勝賞金は３８００万ドル（約４２億５千万円）。欧州勢の優勝は４大会連続となった。フランスはＭＦキリアン・エムバペ（１９）＝パリ・サンジェルマン＝が、５８年大会で優勝したブラジルのＦＷペレ以来となる１０代選手の決勝戦ゴールをたたき込み、Ｖに花を添えた。次回は２０２２年にカタールで初開催される。

　選手たちに胴上げされたデシャン監督は、スタジアムで３度宙を舞った。「長い戦いで、決して簡単な戦いではなかった。厳しい時もあったが、それも必要な時だった」。万感の思いをかみしめた。

　多様性のあるチームをまとめ上げた。１２年に就任以降。若手を積極起用しつつ規律を重んじてチームを作ってきた。アフリカにルーツを持つ選手も多く、大会中何度も質問が飛んだが、その度に「ルーツはそれぞれ。全員がフランスのために戦っている」。主将としてチームをけん引し、初のＷ杯制覇を達成した９８年大会の経験が光った。

　選手、監督でのＷ杯制覇は史上３人目。「正直に言うと今回の方がうれしい。美しい選手たちと美しい勝利を飾れた」。試合後の会見場に突如現れ、指揮官に歓喜のウオーターシャワーを浴びせた“息子”たちとの栄冠は格別だった。