苦境挑むクロアチア、初3戦連続延長戦で進出に1日少ない休養【W杯決勝2チーム歩み】

 サッカーW杯ロシア大会の決勝カードがフランス-クロアチアに決まった。この両チームの今大会の道のりを振り返る。

【フランス】新星エムバペの躍動と手堅い戦術

◆1次リーグ C組(1位)

○2-1オーストラリア(得点)【仏】グリーズマン、OG(ベヒッチ)、【豪】ジェディナク

○1-0ペルー(得点)【仏】エムバペ

△0-0デンマーク

◆決勝トーナメント

○4-3アルゼンチン(得点)【仏】グリーズマン、パバール、エムバペ2【ア】メルカド、ディマリア、アグエロ

○2-0ウルグアイ(得点)【仏】バラン、グリーズマン

○1-0ベルギー【仏】ウンティティ

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【クロアチア】モドリッチ率いる中盤の展開力と不屈の精神

◆1次リーグ D組(1位)

○2-0ナイジェリア(得点)【ク】OG(エテボ)、モドリッチ

○3-0アルゼンチン(得点)【ク】レビッチ、モドリッチ、ラキティッチ

○2-1アイスランド(得点)【ク】バデリ、ペリシッチ【ア】シグルドソン

◆決勝トーナメント※PK方式は引き分け扱いのため結果は△と表記

△1-1PK3-2デンマーク(得点)【ク】マンジュキッチ【デ】ヨルゲンセン

△2-2PK4-3ロシア【ク】クラマリッチ、ビダ【ロ】チェリシェフ、フェルナンデス

○2-1(延長)イングランド(得点)【ク】ペリシッチ、マンジュキッチ【イ】トリピア

 クロアチアはこれまでの試合時間が圧倒的に長い。決勝トーナメントは3試合とも延長にもつれ込み、うち2試合でPK戦という激闘ぶり。ベスト16から3試合連続で延長戦を勝ち上がって決勝に進出したチームは史上初だ。

 中でも大黒柱のMFモドリッチは6試合すべでピッチに立ち、604分間出場(追加タイムを考えると実際はもっと長い)という奮闘ぶりだ。MFラキティッチも1次リーグ突破が決まった後のアイスランド戦は試合終盤に9分間出場しただけだったとはいえ、全6試合に出場、さらに決勝トーナメント3試合はすべて120分間フル出場しており、中3日での決勝へ、コンディションが不安視される。

 さらに、フランスの準決勝はクロアチアより1日早い7月10日に行われた。この1日分の“不公平”は、準決勝を同日開催にしない限り生じてしまうし、どこかで日程のひずみは生まれるものだが、3試合すべて90分間で決着をつけたフランスと比べると30分×3=90分、つまり丸1試合分余計に戦っているだけに影響は少なくない。

 フランスは前線のグリーズマン、エムバペ、ジルーといった破壊力のある攻撃陣を擁しながら、現実的な手堅いも披露している。特徴的なのは準決勝のベルギー戦。後半に先行すると、エムバペのカウンターという攻め手は残しながら、時間つぶしと守備を最優先に逃げ切った。

 デシャン監督は98年フランス大会で初優勝した際の守備的MF。相手チームの最も嫌がる手を打ち、着実にトーナメントを勝ち上がってきている。

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