横浜M・岩田智輝「亮くんのためにも」移籍後初ゴール 3戦ぶり白星で2位鹿島と8差

 後半、チーム2点目のゴールを決め、喜ぶ横浜M・岩田(中央)
 試合後、宮市(左から3人目)を迎えて応援メッセージが書かれた横断幕を掲げる横浜Mイレブン
 試合後、スタンドからのサポーターの声援に感極まる横浜M・宮市(右から2人目)
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 「明治安田生命J1、横浜M2-0鹿島」(30日、日産スタジアム)

 横浜Mが2発で2位の鹿島との上位対決を制した。

 0-0で迎えた前半37分。FWアンデルソンロペスの左クロスにFWエウベルが右足で合わせた。後半6分には日本代表帰りのMF岩田智輝がペナルティエリアの外から右足で強烈なミドルシュートを放ち、相手DFに当たりながらもボールはゴールに吸い込まれ今季初得点を挙げた。

 ホームの後押しを受け、横浜Mは3試合ぶりの白星を手にし、リーグ9試合負けなし(7勝2分け)とした。岩田は「(宮市)亮君のためにもどんな形でもいいから絶対に勝つと思っていた。それが結果につながった」と振り返った。

 東アジアE-1選手権で日本代表としてともに戦った宮市は韓国戦で右膝前十字じん帯断裂の重傷をまたしても負い長期離脱なった。岩田は「かける言葉も難しいところがあった」と言うが、「でも自分たちは待つだけ」と奮起した。後半35分から途中出場した水沼宏太も「(宮市に)優勝カップを掲げさせたい」と仲間のために一丸となった。

 マスカット監督も代表帰りの宮市と2人で話をしたと言い、「宮市の話をすると感情的になってしまう。その時に彼は自分のことではなく、チームのことを考えていた。あれだけ大きなけがをしたというのに素晴らしい人間性だ。クラブとしても誇りに思う」と語った。

 歴史的にもこの一戦は負けられなかった。J1で唯一30年間続く宿命の対決。「The CLASSIC」と銘打って開催され、Jリーグ発足時に加盟した「オリジナル10」でJ2降格経験がない同士だった。「素晴らしいサッカーが見られたと思います。90分間通してメンタルの強さを見せてくれた」と指揮官。2位の鹿島とは勝ち点を8差に広げ、3年ぶり優勝に大きく前進した。

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