サッカーの東アジアＥ－１選手権に出場している男子日本代表は２２日、第２戦の中国戦（２４日、豊田スタジアム）に向けて、千葉県内で冒頭１５分を除く非公開練習を行った。オンライン取材に応じた先発の可能性もある野津田岳人（２８）＝広島＝は「１年前からすると想像できないような状況」と喜びを胸に、Ｊ２でのプレーも経験して、つかんだＡ代表の舞台で躍動を誓った。

　苦難を乗り越え、Ａ代表でのデビューが近づいている。「近年（の状況）からしたら正直考えられない。自分自身驚いているし、その分すごくうれしい」。初選出の野津田が出場を待ち望んだ。

　広島の下部組織出身。当時トップチームを率いていた森保監督に見いだされ、１７歳でＪ１デビューした。だが、１６年リオデジャネイロ五輪は選外でバックアップメンバーに終わり、クラブでも出場機会を得られず清水などへ期限付き移籍を繰り返した。

　伸び悩んだ中、昨季は甲府で自身初となるＪ２でのプレー。「ここで活躍しないとキャリア的に終わってしまう」という覚悟で、４１試合の出場を果たした。「試合勘などが見えてきた。大きなターニングポイントになった」。今季復帰した広島での活躍につなげ、日本代表も勝ち取った。

　次戦はボランチで先発の可能性も高まる。海外組を含めると中盤の争いは厳しい。それでも「攻撃の部分で違いを見せたり、セットプレーのキックは武器」。ゴールを生み出しＷ杯への道を切り開く。