京都 チョウ・キジェ監督 就任1年目でJ1昇格「ここから歴史を作ることはできる」

 千葉と引き分け、J1昇格を決め、抱き合い喜ぶ京都の曺貴裁監督(中央)=フクアリ
 J1昇格を決め、喜ぶ京都サポーターら=フクアリ
 J1昇格を決め、駆けつけたサポーターと写真に納まる京都イレブンら=フクアリ
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 「明治安田生命J2、千葉0-0京都」(28日、フクダ電子アリーナ)

 J2京都が2010年以来、12年ぶりのJ1復帰を決めた。京都はアウェーで8位千葉と引き分けて2位が確定。今季就任のチョウ・キジェ監督(52)は1年目で目標を達成した。

 京都は02年度に天皇杯を優勝して関西のJクラブで初のタイトル獲得を果たすなど存在感を示していた時期もあったが、10年に4度目の降格を味わって以降は長期低迷。大型補強を敢行しても、J2を抜け出せずにいた。

 チームは今季、チョウ監督を招へい。19年秋にパワハラ問題が発覚してJ1湘南監督を退任後、1年間のS級コーチライセンスの資格停止処分を受けた指揮官は20年10月に処分が解除。故郷京都からのオファーを受け、Jの舞台に復帰した。

 プロでの指導資格が停止中の20年3月、流通経大のコーチとして指導者復帰への道を歩み始めた。当時関東大学2部の学生たちを指導する中で、学んだこともたくさんある。押しつけるだけではなく、選手が自ら考えてトライする姿勢を大切にするようになった。京都の監督に就任し、今年1月の新体制発表会では湘南時代の問題をまず謝罪し、故郷で再出発した。

 そこからチャレンジを恐れない姿勢を選手に芽生えさせ、長年J2に定着していたチームを改革。就任1年目で昇格を成し遂げ、41試合目で胴上げされた。「12年ぶりの昇格ということで、選手たちも今までいたスタッフの方、今年一緒にやっていたスタッフも含め、全員の力だと思います」とやや赤くした目で振り返った。

 故郷に恩返しを誓っての1年だった。「僕自身は53年前に下鴨神社の横で生まれて18歳まで京都にいましたけれど、当時プロチームが京都にできるなんて想像もしていなかったですし、サンガスタジアムが亀岡にできることもまったく未知の世界でした。そういうところにまた帰ってきて、昇格というよりは一日一日を選手たちと一緒に過ごしながら、充実した日々を過ごさせてあげたいな、その一心だけでやってきました。最後、選手が喜んでいる顔とか泣き顔とかを見ると良かったなと思います」と喜びをかみしめる。

 就任1年目で目標を達成した。「自分は京都の歴史を背負うことはできないけども、ここから歴史を作ることはできるという気持ちでずっとやってきた。それに応えた選手たちも素晴らしかった。今日は勝ち点3を取れなかったですけども、今年の中でもベストゲームかなと思えるような、そういった気迫が前面に出るゲームだったと思います。本当に京都に関わる皆さまに『おめでとう』という言葉を僕の方から送りたい」と充実の表情を浮かべた。

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