C大阪・FW大久保嘉人 涙涙で振り返った現役生活20年「最高のサッカー人生」

 今季限りでの現役引退を発表したJ1C大阪の元日本代表FW大久保嘉人(39)が22日、大阪市内のホテルで引退会見を行った。J1歴代最多191得点を誇るストライカーは冒頭から涙をぬぐいながらも「20年間という長い間でしたけれど、本当に最高のサッカー人生でした」とプロ生活を振り返った。

 泣いて、こらえて、また泣いた。J1歴代最多得点を誇るストライカーの引退会見は、大久保らしい人間味あふれるものとなった。

 19日の電撃発表から3日。急ピッチで設定された引退会見に登壇した大久保は「大久保嘉人は今シーズンをもって…引退します」と涙ながらに報告した。

 「泣かない予定だったんですけど、速攻、泣いてしまいました。すいません」と気持ちを整え、決断理由を説明する。まだやれると言われる状態で引退したい思いを抱いていたという。「この20年間、細い糸が一本ぎりぎりつながっている状態。ここで辞めた方がいいのかなと。家で今だと決めて、妻に伝えました」。16日にまず妻・莉瑛さんに伝えた。

 一度はこらえた涙が止まらなくなったのが、13年5月に亡くなった父・克博さん(享年61)への思いを聞かれた時だ。「それまずいですね。また泣いちゃうから…」と言葉を詰まらせた。

 闘病生活を続けていた父から受け取った最後の手紙には「嘉人、サッカー頑張れよ」と書かれていた。懸命に書いた文字がその後の支えになった。父の死から1年後の命日。W杯ブラジル大会のメンバーに土壇場で選出された。

 「すごい厳しい父でしたけど、父がいなければサッカー選手になれていなかった。(引退を)報告したら『よくやった』と言われると思います」。父との約束を果たし、ユニホームを脱ぐ。

 残るはリーグ戦2試合と準決勝に勝ち進んでいる天皇杯。「自分がサッカーするのも最後。目に焼き付けていただければ」。記憶に残る点取り屋は現役最後のゴールを狙う。

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