FC大阪、最終戦にJ3入りへの望みつなぐ勝利 JFL大混戦の4位争い

 「JFL、FC大阪2-1奈良クラブ」(22日、服部緑地陸上競技場)

 大阪から3番目のJリーグ入りを目指すサッカーJFLのFC大阪はホームで奈良クラブに逆転勝利。最終節を残し、6勝2分け6敗で勝ち点20の8位となった。J3参入条件となる4位まで勝ち点2差の混戦のため他チームの結果次第となるが、最終戦・ヴェルスパ大分戦(29日・昭和電A)にJ3入りへの可能性を残した。今節を終え、首位・大分は2位・テゲバジャーロ宮崎と勝ち点4差に広げ、初優勝が決定。宮崎は4位以内が確定し、J3入会を確実にした。

 ここ数日の季節外れの暑さからやや気温は下がったものの、少し汗ばむ陽気の中行われた今季唯一となる阪奈ダービー。21日の他会場の結果により、勝てばJ3への望みがつながるFC大阪は、前戦の嫌な流れを打開するべく、開幕から第2GKとして帯同を続けていたGK田中をリーグ戦初起用。また加入後4試合、すべて途中出場だったFW大山が初先発。さらにDF前田、MF江郷下、FW川西もスタメン起用し、前節から5人を入れ替えた。

 この効果は試合開始早々に訪れる。右サイドでボールを持って切り裂いた大山が上げたクロスはFW塚田が合わせ、ヘディングシュートを放つ。ゴールのわずか左に外れたが、ここ数試合の中では最高の滑り出し。その後も大山を起点に、相手守備陣をほんろう。次々にビッグチャンスを生み出すが、GKの好セーブで先制点を挙げられない。すると、今季のFC大阪の悪癖が顔をのぞかせる。15分、トラップミスから流れたボールを競ってDF橋本がスライディングでファウルの判定。このFKを奈良DF森本が頭で合わせ、先制される。

 これで相手に流れを渡してしまうのが最近のFC大阪だったが、この試合は一味違う。失点後もボールをキープし、効果的な攻撃を繰り出す。すると24分、右サイドからこの日誕生日を迎えた前田がゴール前にクロスボールを送ると、塚田がヘディング。GKが間一髪セーブしたが、こぼれ球を川西が蹴り込み、早々に同点に追いつく。しかしFC大阪は36分、相手選手を止めた橋本にこの日2枚目のイエローカードが提示され、退場処分に。残り60分以上を1人少ない状態で戦うことになった。

 後半も変わらずFC大阪ペースのまま試合は進む。4分には川西が振り向きざまにシュートを放つなど、1人少ないとは感じさせないプレーが続く。12分に塚田に代えてFW浜野、25分に大山に代えてDF美馬を投入し、攻守のバランスを取りながら試合をコントロール。そうして迎えた33分、相手DFから川西がボールを奪うと、木匠のパスで川西が抜け出し、最後はフリーのMF江郷下が倒れながらシュートを突き刺し逆転する。この後もさらなる得点を目指し、交代カードを切りながら試合を進めたが、このままで試合終了。

 FC大阪は第18節・MIOびわこ滋賀(8月30日・花園第2)以来、有観客になってからは今季初めてのホーム勝利。ホーム最終戦に花を添えるとともに、J3入りへ望みをつなぐ、大きな勝利となった。

 J3入会のための順位要件は、JFL4位以内、かつ百年構想クラブのうち上位2クラブであること。FC大阪が最終節で4位に浮上するためには大分戦の勝利が絶対条件。その上で、百年構想クラブである6位・いわきFC、7位・ヴィアティン三重を上回る必要がある。

 ◆FC大阪のJ3参入が決まる条件

 FC大阪が勝利した上で、以下の結果となる場合。

 【1】ホンダFCが敗戦。いわき、三重が引き分けもしくは敗戦。

 【2】ホンダFCが引き分け。いわき、三重が引き分けもしくは敗戦。FC大阪は7点差以上での勝利。

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