Jリーグ5・9再開案が白紙 ACLなど先行き不透明も抜本的な見直し想定せず
サッカーのJリーグは3日、加盟する全56クラブとウェブ上で臨時実行委員会を開き、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断している公式戦について、目標としていたJ1の5月9日再開案などを白紙に戻すことで合意した。同日午前中に行われたNPBとの第5回新型コロナウイルス対策連絡会議で、専門家チームからさらに再開を後ろ倒しする提言を受けたため。再開目標の日程は定めず、村井満チェアマン(60)は「1カ月以上はあける」とした。
Jリーグの公式戦開催を延期するという決定は2月25日の発表から4度目となるが、目標となる再開日程案が示されないのは初めてのこととなった。
各クラブの代表を緊急的に集めたテレビ会議を終え、ウェブ上での会見に臨んだ村井チェアマンは「専門家の意見を受けて、再開目標の日程はいったん白紙に戻すことで合意した。次は、1カ月以上置くということで調整していく」。表情には苦悩がにじんでいた。
NPBとの対策連絡会議では、専門家から感染拡大が収まらず、選手やスタッフも感染する状況を「市中でまん延期に入った」という意見も出て、段階再開の一歩目となるJ3で目指していた4月下旬開催は難しいという提言を受けた。再開に向けては「段階的に再開するかどうかも検討していく。少なくともJ1は5月9日なので、1カ月をあけるとなったら6月になる可能性もあります」と今後、プロジェクトチームで協議していく。
6月再開となると、国際連盟が定める国際Aマッチデー明けの6月13日が候補の一つとなる。
その場合、大会方式を変更せずにシーズンを成立できるのか。日程の再調整が続くアジア・チャンピオンズリーグなど、先行き不透明な要素は多いが村井チェアマンは「大会そのものを抜本的に見直すところまでは想定してない」と説明。最終節を年末ギリギリまで後ろに倒すプランも含め、「トータルな枠組みをクラブと議論する」とした。