神戸が5発発進!歴史的ACL初勝利 生え抜き小川ハット
「アジアCL・1次リーグ、神戸5-1ジョホール・ダルル・タクジム」(12日、ノエビアスタジアム神戸)
各地で1次リーグ第1戦が行われ、天皇杯を制してACL初出場となったG組の神戸は、FW小川慶治朗(27)の3得点を挙げる活躍でジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に5-1で大勝した。H組の横浜Mは敵地で全北(韓国)を2-1で破った。1次リーグは各組4チームで争われ、2位までが決勝トーナメントに進む。第2戦は18、19日に行われる。
歴史的な神戸のACL初勝利をもたらしたのは、27歳の生え抜きストライカーだった。右FWでフル出場した小川が8年ぶりとなるプロ2度目のハットトリックを達成した。
持ち味の走力を前面に押し出した。神戸にとって記念すべきACL第1号は前半13分、全速力でDFラインの裏に抜け出しMFイニエスタのパスを受けると、左足ループシュートで先制のゴールネットを揺らした。
2-1の後半13分にはDF酒井のクロスを左足で流し込んだ。同27分には再びイニエスタのパスに頭を合わせ、無人のゴールに押し込んだ。19歳だった12年6月16日のJ1磐田戦以来となるハットトリックを完成させた。
成長を実感させる得点量産だったが「それは次の試合で証明したい」と表情を引き締め、連続ゴールも宣言した。クラブ初となるアジアの大舞台で下部組織出身が輝きを放ち「生え抜きの自覚はある。アジアNo.1になるためには戦力の突き上げも必要。生え抜きが気持ちを出していくことでアジア王者が近付いていく」と、強い自負をにじませた。
外国人枠の関係で登録外となったMFサンペールに代わってアンカーの位置に入る予定だったMF山口が発熱で欠場した。急きょ組み替えた4バックの布陣でボランチに入った21歳MF安井と20歳MF郷家の若手2人が堅実に代役を務めた。
大量5得点を挙げ、富士ゼロックス・スーパー杯に続き2試合8得点と攻撃力は健在。着実な戦力の底上げも示し、アジア王者の野望へ最高の船出となった。