Jリーグ副審、無線に頼り切りは禁物 「基本」は旗でのシグナル

 日本サッカー協会が11日、都内のJFAハウスでレフェリーブリーフィングを行い、Jリーグ各カテゴリの終盤戦などで見られた判定について取り上げた。無線を用いた主審と副審のコミュニケーションが行われる中で、副審の旗の使い方が課題の一つになっていることが明かされた。

 サッカーの審判団は追加副審やVAR(ビデオアシスタントレフェリー)を除くと基本は4人。主審と、コートの横の辺に1人ずつ旗を持って立つ副審(合計2人)、そして選手交代の管理や用具の点検などを行う第4の審判員で構成される。副審はオフサイドの判定で大きな役割を担うが、これ以外でもあらゆる面で主審をサポートする。J1では審判員同士の無線によるコミュニケーションが2014年7月から導入されている。

 この日提示された題材の一つに、反則であれば得点機阻止でレッドカードの対象になる、という場面で、副審には反則が見えていたが“無線で主審に伝えた”ものの旗を用いたシグナルを出さなかったこともあり、主審はファウルを取らずに試合が進んだ、というケースがあった。

 トップレフェリーグループシニアマネジャーの上川徹氏は、各審判に対して無線に頼り切りにならないことを求めているという。「無線の効果っていうのは、いろんなところであるのはあるんですけど、こういうところで重大な判定が求められて、はっきり反則が分かるときは旗を上げましょうと(伝えている)」。かつてはラインズマン=線審と呼ばれていたが、今は副審という名称になっている通りのサポートを期待した。

 無線は微妙なニュアンスを言葉で伝えたり、状況を詳細に伝えたりする際には有効という面もあるが、上川氏は「レフェリーが走っていたら、もしかしたら聞こえないこともあります。あるいは無線が壊れているかもしれません」と補助的なものであるべきと強調する。「無線がない時代だったら(旗を)上げています。基本です」と、基礎に立ち返った振る舞いを期待していた。

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